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書籍詳細

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書籍名 腎移植をめぐる兄弟姉妹 ―精神科医が語る生体腎移植の家族
出版社 日本医学館
発行日 2008-09-10
著者
  • 春木繁一(執筆)
ISBN 9784890446643
ページ数 317
版刷巻号 第1版第1刷
分野
  • 臨床医学:内科
  • 腎臓
閲覧制限 未契約

兄弟姉妹間における生体腎移植の精神医学的側面を考察。腎移植をめぐる人間模様、ドナー・レシピエントの移植後の精神学的問題など、実際の症例を参考にエッセイ風に綴る。

目次

  • 表紙
  • 序にかえて
  • 目次
  • 初出一覧
  • 腎移植医療を通してみる人間模様 精神科医の眼から
    • ・ 同胞ドナーの心理と精神医学的問題
    • ・ やむをえず兄から弟への腎臓を提供
    • ・ みずから進んで兄から弟への腎臓提供
    • ・ 姉が強く希望した妹への腎臓提供
    • ・ 独身の妹から結婚している姉への腎臓提供
    • ・ 妹から兄への腎移植
    • ・ 「阿修羅のごとく」にみる四人姉妹の複雑な感情のやりとり
    • ・ 兄から弟への腎移植
    • ・ 兄から妹への腎移植
    • ・ 再び透析に戻ること
    • ・ 透析患者のうつ状態
  • 腎移植にともなう精神医学的問題
    P.151閲覧
    • 1. その概念
      • ・ 腎移植全体をみて
      • ・ 不安に基づくレシピエントの症状・ 行動
      • ・ 移植前にチェックしておきたいこと
    • 2. ドナーの精神医学的問題
      • ・ 誰がドナーになるか
      • ・ ドナーの腎提供の自発性を知ることの難しさ
      • ・ ドナーの續罪感・ 自責感
    • 3. レシピエントの移植後の精神医学的問題
      • ・ レシピエントの移植後の精神医学的問題についての大まかな分類
      • ・ 拒絶反応がいつ起きるか-ダモクレス症候群
      • ・ 合併症の不安
      • ・ 薬の副作用についての不安
      • ・ 社会復帰についての不安-病人?健康?
      • ・ ハンディを背負ったレシピエント-特に子どもたちの場合
      • ・ 再透析への不安
      • ・ レシピエントの腎移植後の抑うつ
      • ・ 薬による抑うつ
      • ・ いわゆる移植成功後の逆説的うつ状態について
      • ・ レシピエントが抱いてしまう負債感
      • ・ 移植成功後の逆説的抑うつを示したもう一つの例
      • ・ 移植成功後になぜ「抑うつ」が生じるのか?
      • ・ 移植成功後のドナー, 家族, スタッフとの葛藤による抑うつ
      • ・ 移植後の抑うつ「再透析による抑うつ」
      • ・ 移植後のその他の精神医学的問題
  • 私が心がけていること 日常臨床における精神療法
    P.293閲覧
    • ・ なぜ私は精神科医になったのか?
    • ・ どのような場合に精神療法的な面接を心がけているか
    • ・ 患者の話をよく聞く, 繰り返し繰り返し聞く, ひたすら聞く
    • ・ 相手の身になる
    • ・ ああ, そうなのか, そうだったのか-"腑に落ちる"こと
    • ・ 怒りや攻撃を受け止める
    • ・ 「否認」=症状, 問題はしばらくは認めて面接する-見破らない, 暴露しない, ウソのつき合い, 支える
    • ・ いくつかの配慮について
  • 奥付

参考文献

腎移植医療を通してみる人間模様 精神科医の眼から

P.18 掲載の参考文献

  • 1) 大辞林. 三省堂, 東京, 1995.
  • 2) 現代国語研究会:日本語使いさばき辞典, あすとろ出版. 東京. 1998.
  • 3) 滝口俊子:同胞抗争, 講談社精神医学大事典. 講談社, 東京, 1984, p657.
  • 4) 春木繁一:腎移植をめぐる母と子, 父 -精神科医が語る生体腎移植の家族-. 日本医学館, 東京, 2003.

P.59 掲載の参考文献

  • 1) 向田邦子:阿修羅のごとく. 新潮文庫, 1985年12月15日発行, 新潮社, 東京.
  • 2) 向田邦子(原作):阿修羅のごとく, 文春文庫, 1999年1月10日, (株)文芸春秋, 東京.

P.132 掲載の参考文献

  • 1) 高橋公太, 尊田和徳, 東間紘, 太田和夫:腎移植1,000例の統計. 奔流. 東京女子医科大学腎臓病総合医療センター, 1993.2, p21-54.
  • 2) アルフォンス・デーケン:哲学の立場から, 悲嘆のプロセス -苦しみをとおしての人格成長. 生と死を考える. (曽野綾子, デーケンA・編), 春秋社, 1984, p56-83.

P.150 掲載の参考文献

  • 1) 藤川徳美, 山脇成人, 藤田康信・他:初老期, 老年期うつ状態と潜在性脳梗塞の関係についての臨床研究-MRIを用いての検討. 精神経誌 94:851-863, 1992.
  • 2) 藤川徳美:無症候性脳梗塞とうつ病-脳血管性うつ病の概念. 精神経誌 106: 421-430, 2004.
  • 3) 佐藤喜一郎:透析患者の器質性脳症候群. 透析患者と生きる-スタッフのためのリエゾン・コンサルテーションの臨床. (春木繁一・編著), 日本メディカルセンター, 東京, 1994, p71-90.
  • 4) 中安信夫:うつ病の概念を考える:大うつ病(DSM-IV)概念の「罪」. 精神科治療学 17:991-998, 2002.
  • 5) Frazer CL, Arieff AI: Nervous system complications in uremia. Ann Intern Med 109: 143-157, 1988.
  • 6) 春木繁一:透析患者の「抑うつ」と「不安」. 透析患者と生きる-スタッフのためのリエゾン・コンサルテーションの臨床. (春木繁一・編著), 日本メディカルセンター, 東京, 1994, p53-70.
  • 7) 春木繁一:透析患者の「抑うつ」について. 透析ケア 2:65-75, 1996.
  • 8) Levy NB: Depression in dialysis & transplants patients. Dial & Transpl 18: 624, 1989.
  • 9) 藤山直樹:うつ病の概念を考える:うつ病理解にいま精神分析が貢献できること. 精神科治療学 17:999-1004, 2002.
  • 10) アルフォンス・デーケン:哲学の立場から, 悲嘆のプロセス-苦しみを通しての人格成長. 生と死を考える. (曽根綾子, A. デーケン・編), 春秋社, 東京, 1984, p56-83.
  • 11) 春木繁一:腎透析患者に安易にドグマチール(R)(アビリット(R))を投与してはいけない! 治療 85(増):1276-1278, 2003.
  • 12) 鈴木英明, 木村真人:双極性感情障害(躁うつ病)-F30躁病エピソード, F30,0 軽躁病を含む, 新精神科治療ガイドライン. 精神科治療学 20(増):128-132, 2005.

腎移植にともなう精神医学的問題

P.160 掲載の参考文献

  • 1) 佐藤喜一郎:腎移植レシピエントの精神医学的問題-発生・促進要因と望ましいレシピエント. 臨床透析 4:484-488, 1992.

P.175 掲載の参考文献

  • 1) 春木繁一:移植患者の精神ケア-(8)レシピエントの心理その7, Trends & Topics in Transplantation, 3(3);20-21, 1992.
  • 2) 春木繁一:生体腎移植に伴うレシピエント, ドナーの手術前不安をはじめとする精神医学的問題, 家族内精神力動をさぐる. 透析, 腎移植の精神医学. 中学医学社, 東京, 1990, p90-120.

P.194 掲載の参考文献

  • 1) 腎移植臨床登録集計報告(1994, 中間報告). 日本移植学会, 移植 30(4): 428-449, 1995.

P.211 掲載の参考文献

  • 1) 春木繁一:患者心理からみた長期透析と腎移植-第40回日本透析医学会ワークショップより-. 透析会誌 29:389-394, 1996.
  • 2) 佐藤喜一郎:慢性透析療法患者と腎移植患者の精神医学的問題. 三浦貞則(編): リエゾン精神医学-包括的医療の実践-. 医歯薬出版, 東京, 1984, p85-91.

P.219 掲載の参考文献

  • 1) 渡辺昌祐, 光信克甫:プライマリケアのためのうつ病診療Q&A. 金原出版, 1988.
  • 2) 春木繁一:透析, 腎移植の精神医学, 中外医学社, 1990.

P.226 掲載の参考文献

  • 4) 高橋三郎, 高橋清久, 本多裕:副腎皮質ステロイドによる精神障害, 16例の長期経過と精神症状の特徴, 臨精医 3:475-484, 1974.
  • 6) JL Craven: Methylphenidate for Cyclosporine-Associated Organic Mood Disorder. Am J Psychiatry, 146; 553, 1989.
  • 9) Powels RL, Clink HM, Spence D, et al: Cyclosporin A to prevent graft-versus-host disease in man after allogenic bone-marrow transplantation. Lancet 1: 327-329, 1980
  • 10) 渡辺昌祐, 光信, 克甫:プライマリケアのためのうつ病診療Q&A, 金原出版, 東京, 1987.
  • 11) 岡田文彦:降圧利尿剤服用後に出現したと思われるうつ病-うつ病の発症機序に関する考察, 精神医学, 26:1181-1187, 1984.

P.234 掲載の参考文献

  • 1) Shigekazu Haruki: Paradoxical Depression in Successful Transplant Recipients in Cases of Renal Transplantation from Living Related Donors. Yokohama Med Bull 1-2: 45-50, 1992.

P.246 掲載の参考文献

  • 1) 渡辺昌祐, 光信克甫 著:プライマリケアのためのうつ病診療Q&A:金原出版, 東京, 1988.
  • 2) 新福尚武 編:精神医学大事典, 講談社, 東京, 1984.

P.272 掲載の参考文献

  • 1) 春木繁一:透析を宣告されたとき-「病」を引き受けることのむつかしさ. 透析ケア 1:27-306, 415-425, 1995.

P.292 掲載の参考文献

  • 1) 小林義幸, 小角幸人, 高原史郎・他;Ciclosporinによると思われたNeurotoxicityを呈した1例. 第21回腎移植臨床検討会, 唐津, 1988.
  • 2) 大内浩, 秋島信二, 福江眞隆・他:シクロスポリン投与中, 痙攣, 意識消失を来した一例. 第21回腎移植臨床検討会, 唐津, 1988.
  • 3) 岩下力, 大月和宣, 圷尚武・他:Calcineurin inhibitorsによる白質脳症. 第41回日本臨床腎移植学会, 舘山寺, 2008.
  • 4) 春木繁一:腎不全, 透析に伴う症状性精神障害. (三好功峰, 黒田重利・責任編集). 臨床精神医学講座 10. 器質・症状性精神障害. 東京, 中山書店, 1997: 437-461.
  • 5) 佐藤喜一郎:小児期における臓器移植と発達に及ぼす影響・精神医学的問題. 小児看護 2002, 25:1585-1590.
  • 6) Kerschner P, Wang-Cheng R: Psychiatric side effects of steroid therapy. Psychosomatics 1989, 30: 135-139.
  • 11) Craven JI. Methylphenidate for cyclosporin-associatcd organic mood disorder. Am J Psychiatry 1989, 146: 553.

私が心がけていること 日常臨床における精神療法

P.301 掲載の参考文献

  • 1) 春木繁一:透析とともに生きる-腎不全からの再生, 精神科医自らを語る, メディカ出版, 2005, 11, 大阪
  • 2) 春木繁一:精神・心理の理解-リエゾン精神科医からの一提言, 前田貞亮, 大平整爾, 三木隆巳 編集, 高齢者の透析-導入からフォローアップまで, pp31-39, 日本メディカルセンター, 1995, 6, 東京.
  • 3) 中井久夫:名古屋市立大学医学部精神科の症例研究会(当時, 毎週土曜日の午後中井を囲み開催されていた), 1978-80年頃のこと.
  • 4) 成田善弘:身体疾患. ことに慢性疾患患者へのカウンセリング・精神療法の基本, 春木繁一編著, 透析患者と生きる-スタッフのためのリエゾン・コンサルテーションの臨床, pp23-36, 日本メディカルセンター, 1994, 7, 東京.
  • 5) 西丸四方・訳:ヤスパース精神病理学原論=治療の課題について. みすず書房, p382-390, 1972, 東京.
  • 6) 小倉清:粗暴な行為, 「症例 1」, 逸見武光編集, 問題少年 その精神医学的理解, pp76-91, 医学書院, 1973, 4, 東京.
  • 7) 大橋一惠:老年期患者の精神療法, 臨床医学論文集-土居健郎教授還暦記念論文集, pp119-132, 土居健郎教授還暦記念論文集刊行会, 1980, 東京.
  • 8) 土居健郎:第3章「わかる」ということ. 方法としての面接-臨床家のために-. pp. 23-30, 医学書院, 東京, 1977.