書籍名 |
正常値ガイドブック ―その臨床応用― |
出版社 |
宇宙堂八木書店
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発行日 |
1986-07-10 |
著者 |
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ISBN |
4771950407 |
ページ数 |
407 |
版刷巻号 |
第1版 |
分野 |
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閲覧制限 |
未契約 |
本書は著者らが25年前の臨床病理学講座開設以来、医療における臨床検査の評価を基本的な課題としてとり組み、考えてきたことのひとつである正常値の使い方、考え方を纏めてみたものである。本書の内容は集団、個人の正常値、現在利用されている正常値などについて述べ、患者成績の判断基準として臨床検査のユーザーである各科医師に理解して戴きたい点を記した。(自序より)
目次
- 表紙
- 序
- 自序
- 目次
- I. 序説
- 1. 臨床検査と病態
- I. 臨床検査の機能
- II. 臨床症状(主訴)と臨床検査成績
- III. 臨床検査値と疾患名
- IV. 検査値の変動とその評価について
- V. 検査値と診断基準
- 2. 臨床検査値における生理的変動因子
- I. 臨床検査値の生理的変動
- A. 年齢による臨床検査値の変動
- 1. 経年変化のパターン
- 2. 蛋白成分と非蛋白窒素成分
- 3. ブドウ糖と脂質
- 4. 電解質と重金属
- 5. 血清酵素
- 6. 血球成分の経年変化
- 7. その他の成分
- B. 臨床検査値の性差
- 1. 男性>女性である体液成分
- 2. 男性<女性である体液成分
- II. 日内変動と日差変動
- A. 生体体液の日内変動
- 1. 生得リズムと習得リズム
- 2. ホルモン類の日内変動
- 3. 代謝性物質の日内変動
- 4. 電解質と重金属の日内変動
- 5. その他の血中物質の日内変動
- 6. 日内変動の臨床的意義
- B. 生体体液の日差変動
- III. 臨床検査値に及ぼす食事と体位の影響
- A. 食事による変動
- B. 体位による変動
- C. 運動による変動
- IV. 臨床検査値に及ぼす生活環境因子
- A. 地域差と食生活差
- B. し好(飲酒・喫煙)の影響
- 3. 正常値の問題と用語について
- I. 正常値の定義
- II. 正常値の概念
- III. 参考値, 臨床参照値
- IV. 基準値
- V. 予測値
- VI. 健康人と健常人, 正常人
- VII. 臨床検査で使う正常人と健康人
- II. 集団の正常値
- 1. 作成法と実例
- I. 正常値と参考値
- II. 作成法の理論的背景
- III. 健康集団の選択
- IV. 目的成分の分析
- V. 正規性の検定と正常値の計算
- A. 用手的な正常値の求め方
- 〔実例1〕正規分布に従った血清無機リンの例
- 〔実例2〕対数正規分布に従った血清総コレステロールの例
- 〔実例3〕血清GOTとGPTの例
- 〔実例4〕血清γ-GTPの例
- B. パソコンによる正常値の求め方
- C. 患者データから求める正常値の計算
- 2. 数値とその性質
- I. 正常値の検定
- II. 元データとの照合
- III. 中間値と比の検定
- IV. 臨床参考値の取扱い
- V. 正常値のもつ性質とその限界
- 3. 定性検査の正常と異常
- I. 定性検査の目的と検査項目
- II. 定性検査における陽性と陰性の境界
- III. 定性検査の偽陽性と偽陰性
- A. 尿定性検査と臨床的偽陽性
- B. 尿潜血反応定性検査の陽性と臨床的偽陽性, 尿沈渣赤血球数との関係
- C. 尿沈渣鏡検における偽陽性について
- D. 健康人長期観察例における尿定性成績
- E. 糞便潜血反応の偽陽性について
- F. 赤血球沈降速度の偽陽性と偽陰性
- G. CRP試験, RA試験の偽陽性について
- IV. 検査室からみた定性反応の偽性反応
- A. 尿定性検査の技術的偽性反応
- B. 形態検査における技術的偽性反応
- C. 免疫血清反応における偽陽性, 偽陰性
- 4. 集団の正常値と利用
- I. 臨床における正常値の利用
- A. 疾患のスクリーニング値としての意義
- B. 疾患の重症度ならびに経過観察と正常値
- C. 組合わせ検査としての正常値
- II. 健康管理における正常値の利用
- A. 健康管理における特殊性
- B. 群別正常値の意義
- C. 健康管理における異常値出現頻度(疫学的調査)
- III. 精度管理における正常値の利用
- 5. 分析精度と正常値の変遷
- I. 分析精度の定義とその向上
- A. 「カタヨリ」と「バラツキ」
- 1. 正確性(accuracy)
- 2. 精密性(precision)
- B. 分析精度の向上
- II. 分析精度の変遷
- A. 測定方法の変遷
- 1. 酵素的定量法の普及
- 2. 操作ステップの簡略化
- 3. 自動分析機の発達
- B. 分析精度の比較
- III. 正常値の変遷
- A. 生化学検査正常値の変遷
- 1. 主として測定法の変更により正常値が違ってきたもの
- 2. 生理的変動も加味されて正常値が違ってきたもの
- B. 血液検査正常値の変遷
- III. 個人の正常値
- 1. 作成法と実例
- I. 作成のための検査回数
- II. 個人正常値作成のための条件
- III. 測定値と計算法
- 2. 個人差について
- I. 臨床検査における個人差とは
- II. 個人差の判定について
- 3. 個人内変動について
- I. 個人変動の大きさ
- II. 個人内変動の相関
- III. 個人内変動と個体間変動について
- 4. 正常値の経年変化について
- 5. 個人の異常値について
- IV. 日常検査の正常値と主な変動要因
- 1. 血液検査
- 1. ヘモグロビン
- 2. 健康人ヘモグロビンの分画値
- 3. 赤血球数
- 4. 新生児の赤血球数
- 5. ヘマトクリット
- 6. 赤血球恒数
- 7. 末梢血液像
- 8. 血液細胞の特殊染色法と正常人細胞の陽性率
- 9. 血液細胞peroxydase染色
- 10. 骨髄像の百分率
- 11. 好中球アルカリホスファターゼスコア
- 12. 血小板数
- 13. 網球数
- 14. 好酸球数
- 15. 好中球機能検査
- 16. 末梢血液細胞の寿命
- 17. 末梢血リンパ球のsubpopulation
- 18. 凝固関連検査の測定誤差(同時再現性)
- 19. PTT, APTT
- 20. プロトロンビン時間, 部分トロンボプラスチン時間, 活性化部分トロンボプラスチン時間
- 21. 凝固因子活性
- 22. 血漿フィブリノゲン
- 23. 出血時間
- 24. 毛細管抵抗試験の方法と判定
- 25. 線維素溶解能検査
- 26. 凝固, 線溶阻止因子
- 27. 血餅収縮能
- 28. 新生児の凝固線溶検査
- 29. 血清FDP
- 30. プラスミノゲン
- 31. 血小板因子
- 32. 血小板粘着能(停滞率)
- 33. トロンボエラストグラム
- 2. 血液化学検査
- I. 蛋白成分
- A. 総蛋白
- B. アルブミン
- C. 蛋白分画(電気泳動法)
- D. 免疫グロブリン
- II. 非蛋白性窒素成分
- A. 尿素窒素
- B. クレアチニン・クレアチン
- C. 尿酸
- D. アンモニア
- III. 糖質とその代謝成分
- IV. 脂質成分
- A. 総コレステロール
- B. 中性脂肪
- C. リン脂質
- D. 遊離脂肪酸(NEFA)
- E. HDL-コレステロール
- F. アポ蛋白とリボ蛋白
- V. 電解質・重金属・血液ガス分析
- A. 血清電解質
- B. カルシウム・マグネシウム・無機リン
- C. 重金属-鉄, 銅, 亜鉛
- D. 血液ガス分析
- VI. 膠質反応とビリルビン
- A. 膠質反応(TTTとZTT)
- B. 総ならびに直接ビリルビン
- VII. 血清酵素
- A. GOTとGPT
- B. 乳酸脱水素酵素(LDH)
- C. アルカリホスファターゼ
- D. γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)
- E. ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)
- F. 5'-ヌクレオチダーゼ
- G. アミラーゼ
- H. コリンエステラーゼ
- I. 酸ホスファターゼ
- J. クレアチンキナーゼ(CK)
- K. その他の酵素とアイソザイム
- 1. シスチンアミノペプチダーゼ(CAP)
- 2. モノアミンオキシダーゼ(MAO)
- 3. α-ヒドロキシ酪酸脱水素酵素(HBD)
- 4. アルドラーゼ
- 5. イソクエン酸脱水素酵素
- 6. グルタミン酸脱水素酵素
- 7. アルコール脱水素酵素
- 8. オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ
- 9. リパーゼ
- 10. レシチン : コレステロールアシルトランスフェラーゼ
- 11. グアナーゼ
- 12. アイソザイム
- 3. 内分泌学的検査
- A. インスリン
- B. C-ペプチド(CPR)
- C. 成長ホルモン(GH)
- D. 甲状腺刺激ホルモン(TSH)
- E. 甲状腺ホルモン
- F. コルチゾール
- G. 尿中17-OHCS, 17-KS排泄量
- H. 尿中エストリオール排泄量(妊婦尿)
- I. その他のホルモン
- 4. 免疫血清学的検査
- A. 非特異的血清反応
- B. 感染症血清反応
- C. 抗ストレプトリジンO価
- D. 溶連菌関連抗体価(除くASO)
- E. 血清補体価
- F. 自己抗体
- G. 血清α-フェトプロテイン
- H. 血清CEA(Carcinoembrionic Antigen)
- I. 血中フェリチン
- 5. 機能検査
- 付表(黄色頁)
- 付表1 諸種疾患における臨床検査値の陽性率
- 付表2 急性心筋梗塞生存例の臨床検査値
- 付表3 肝胆道諸疾患における臨床検査値の陽性率
- 付表4 諸種悪性(一部良性)疾患における臨床検査値の陽性率
- 付表5 急性肝炎における臨床検査値の推移
- 付表6 外部委託臨床検査室各社のカタログならびに成書から引用した内分泌とその関連検査正常値(基準値・参考値)の一覧
- 付表7 日米成人正常値(参考値)の比較
- 付表8 長期検査対象例の個別背景(男子)
- 付表9 長期検査対象例の個別背景(女子)
- 付表10 (症例1〜31)長期検査対象例の個人別検査成績表
- 付表11 個人項目別CV値の分布表
- 付表12 項目別個人経年変化頻度表
- 付表13 個人時系列勾配(負, 0, 正)頻度表
- 付表14 臨床化学検査のQ.C.データ(月間CV%値の年度比較表)
- 付表15 CAPサーベイによる臨床化学データの年次推移
- 奥付