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書籍詳細

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書籍名 どうする!?外来診療 糖尿病の患者教育 教えて 学んで 疑問に応える
出版社 永井書店
発行日 2009-03-15
著者
  • 坂根直樹(編集)
ISBN 9784815918316
ページ数 173
版刷巻号 第1版
分野
閲覧制限 未契約

糖尿病は「患者教育の病気」ともいわれている. 本書では,治療に取り組む患者の信頼感をたかめ,いかに治療中断を防ぐかを糖尿病専門医が懇切に解説している.多忙な外来診療のなかで医師が行う食事,運動療法,また患者の特徴に合った薬物療法選択や,いざというときの外来でできるインスリン導入法や血糖自己測定の活用の仕方など,また最近注目されているナラティブ・アプローチや難しい患者への対応法も取り上げ,最終章では患者からよく聞かれる質問と上手な対応法を〔Q & A〕としてコンパクトにまとめた。糖尿病患者への指導と教育の教科書であり,外来診療のアプローチ法を発見する手がかりとなり,外来診療で困ったときにすぐに役に立つようになっている.糖尿病専門医のノウハウを学びぜひ日常診療で実践していただきたい.

目次

  • 表紙
  • 執筆者一覧
  • 序文
  • CONTENTS
  • 1 糖尿病患者の見つけ方
    • 1. 問診に際してのポイント
    • 2. 糖尿病の診断基準
    • 3. 診断に利用される検査
    • 4. 75gブドウ糖負荷試験判定区分・判定基準
    • 5. 臨床診断の手順
    • 6. 正常型と境界型の基準および境界型の取り扱い
  • 2 自覚症状がない患者への教育
    P.13閲覧
    • 1. 自己認識を手助けする
    • 2. 集団の力を利用する
    • 3. 変化ステージの活用
    • 4. 患者の思いを聴く
  • 3 合併症が出ている患者への教育
    P.22閲覧
    • 1. 糖尿病外来の実情
    • 2. 糖尿病の自然史
    • 3. 合併症の評価
    • 4. 説明にあたって
  • 4 医師が行う食事指導とは?
    P.34閲覧
    • 1. 食事療法はなぜ難しいのか
    • 2. 実効のある食事療法とは
    • 3. なぜ食事療法は長続きしないのか?
    • 4. 糖尿病食事療法の意義
    • 5. 食事療法の今昔
    • 6. 糖尿病食は難しくない
    • 7. 食事療法の原則
    • 8. 食事療法指導の実際
  • 5 外来でできる運動療法
    P.47閲覧
    • 1. 患者の運動習慣の変化ステージは?
    • 2. 運動が血糖を下げる機序と糖尿病予防
    • 3. 糖尿病患者における運動療法の意義
  • 6 患者に合った薬物療法の選び方
    P.60閲覧
    • 1. いつから薬物療法を始めるのか
    • 2. 薬物療法の基本的な考え方
    • 3. 経口薬の特徴と薬物療養指導のポイント
  • 7 外来でできる上手なインスリン導入法
    P.70閲覧
    • 1. 外来でできるインスリン導入の満たすべき条件とは
    • 2. 従来療法と呼ばれるインスリン療法の盲点
    • 3. それならばどのようなインスリン療法を勧めるべきか?
    • 4. 3回注射を行ってくれない患者、3回はちょっとと言う医師、それならば
  • 8 血糟自己測定の上手な活用法
    P.79閲覧
    • 1. 糖尿病教育のスタートは技術=血糖自己測定(SMBG)から
    • 2. SMBGの導入
    • 3. SMBGの振り返り
    • 4. SMBGの利用
    • 5. SMBGを行うにあたってうまくいかない場合
    • 6. 代替採血について
  • 9 糖尿病に対するナラティブ・アプローチ
    P.93閲覧
    • 1. 自己紹介:ナラティブ・アプローチとの出会い
    • 2. ナラティブ・アプローチが生まれた背景
    • 3. ナラティブ・アプローチの特徴
    • 4. 社会構成主義に基づく医療実践とはどのようなものか?
    • 5. ナラティブ・アプローチによって「医師(医療者)-患者関係」はどう変わるのか?
    • 6. ナラティブ・アプローチに求められる態度
    • 7. ナラティブ・アプローチに基づく医療実践の具体例
    • 8. ナラティブ・アプローチで用いられる「ストーリー」という言葉について
    • 9. ナラティブ・アプローチが目指すのは「変化を生む対話」である
    • 10. 「私の糖尿病物語」を書いてもらうという試み
    • 11. 臨床におけるストーリーの意義
    • 12. ナラティブ・アプローチにおける病歴聴取のポイント
    • 13. 診療記録の取り方のコツ
  • 10 開業医の立場からの患者教育
    P.109閲覧
    • 1. 患者にやさしい医療の実践
    • 2. 治療の意義を具体的に教育する
    • 3. 高血糖が持続する場合
    • 4. チーム医療の重要性
    • 5. まとめに代えて
  • 11 難しい患者さんへの対応
    P.118閲覧
    • 1. 行動変容への変化ステージ
    • 2. 関係性を強める
    • 3. 共感する
    • 4. 動機づけの三要素
    • 5. 非言語的コミュニケーション
    • 6. エンパワーメントアプローチ
    • 7. アキュチェックインタビュー
    • 8. 難しい患者さんがあなたを相手に問題を投げかけてきたら
    • 9. 過保護
    • 10. 難しい患者さんに対応するための治療者側の環境
  • Q&A 患者さんからよく受ける質問への上手な対応
    P.131閲覧
    • 1 糖尿病って尿に糖が出ることではないのですか?
    • 2 自覚症状がないのですが、本当に糖尿病なのですか?
    • 3 どのくらいの血糖から合併症が出ますか?
    • 4 間食を止めるとストレスが溜まりそうです。何かよい方法はありますか?
    • 5 犬の散歩でも運動になりますか?
    • 6 薬の副作用、特に低血糖が心配です。低血糖を起こしにくい薬はありますか?
    • 7 インスリン治療は1回始めたら一生続けないといけないのでしょうか?
    • 8 痛くない血糖の測定法はありますか?
    • 9 糖尿病の情報やほかの患者さんの療養について知ることができるサイトはありますか?
    • 10 糖尿病専門医を探すにはどうしたらいいですか?
    • 11 ご飯を食べなければお酒を飲んでもいいですか?
  • 索引
  • 奥付

参考文献

1 糖尿病患者の見つけ方

P.12 掲載の参考文献

  • 2) 伊藤千賀子:耐糖能異常 (IGT・境界型) の診断・検査. 日本臨床 (増刊号:耐糖能障害) 63 (Suppl 2):355-360, 2005.
  • 3) 日本糖尿病学会(編):糖尿病患者の妊娠. 糖尿病治療ガイド; 2006-2007版, pp 74-75, 文光堂, 東京, 2006.
  • 4) 葛谷 健, ほか:糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告. 糖尿病42:385-404, 1999.
  • 5) 田中 逸:糖尿病患者へのアプローチ. 臨床雑誌内科 101(1):5-11, 2008.
  • 6) 伊藤千賀子, ほか:HbA1c値と血糖値の関連. 糖尿病42:385-404, 1999.
  • 7) 富永真琴, ほか:動脈硬化性疾患死亡のリスクとしてのIGTの意義; 山形県舟形町のコホート研究から. 糖尿病 41(Suppl 2):A41-A44, 1998.

3 合併症が出ている患者への教育

P.33 掲載の参考文献

  • 1) Report of a WHO study Group:Prevention of Diabetes Mellitus WHO Technical Report Series 844. WHO, Geneva, 1994.
  • 2) 糖尿病性神経障害を考える会:糖尿病性多発神経障害 (distal symmetric polyneuropathy) の簡易診断基準. 末梢神経14:225, 2003.
  • 3) 池田俊也, ほか:糖尿病リスクシミュレーションソフトの開発医療情報学 22(Suppl):135-136, 2002.

4 医師が行う食事指導とは?

P.46 掲載の参考文献

  • 1) 坂田利家,大隈和喜(編):肥満症治療マニュアル. p103, 医歯薬出版, 東京, 1996.
  • 2) 鈴木正成:食生活をデザインする. 講談社, 東京, 1984.
  • 3) 成宮 学, 池田義雄, Reaven Gm:運動及び高ショ糖食の糖尿病代謝に及ぼす影響. Peptide Hormones in Pancreas 7:159-164, 1986.
  • 4) 成宮 学, 鏑木與善, ほか:果糖とエタノールの末梢組織糖利用ならびにインスリン感受性に対する影響 Peptide Hormones in Pancreas 13:226-229, 1993.

5 外来でできる運動療法

P.59 掲載の参考文献

  • 1) 坂根直樹,松井 浩:目で見てわかる糖尿病(3)もしも100人の糖尿病村があったら; あなたが変わる運動のコツ. 診断と治療社, 東京, 2003.
  • 2) 坂根直樹:楽しく学んで患者をやる気にさせる糖尿病教育; 体験型糖尿病教室のススメ. 日本医学出版, 東京, 2002:
  • 4) 藤沼宏彰:糖尿病と運動. 医歯薬出版, 東京, 2005.
  • 8) 星野武彦:ラジオ体操の効果は? 肥満と糖尿病 4(1):124-126, 2005.
  • 9) 藤沼宏彰, ほか:糖尿病運動療法としてのゴルフ練習の評価. 糖尿病 43(9):821-826, 2000.

7 外来でできる上手なインスリン導入法

P.78 掲載の参考文献

  • 2) 弘世貴久:外来インスリン導入の強い味方, 超速効型インスリン. プラクティス22:393-397, 2005.
  • 3) 弘世貴久, ほか:超速効型インスリンを用いた2型糖尿病患者の外来インスリン導入の試み. プラクテ ィス21:85-90, 2004.
  • 6) 後藤広昌, ほか:2型糖尿病のスルホニル尿素薬効果不十分例におけるインスリングラルギンの上乗せ効果; 18ヵ月間の長期治療効果の検討. 糖尿病50:591-597, 2007.
  • 7) 岡山かへで, ほか:JUN-LAN Study 7;2型糖尿病のSU薬+グラルギン併用療法効果不十分例における超速効型インスリンの段階的追加法の検討糖尿病 51(Suppl 1):S 286, 2008.
  • 8) 弘世貴久:インスリン療法の最前線;インスリンアナログをいかに有効利用するか? 内分泌・糖尿病科22:539-550, 2006.
  • 9) 弘世貴久:これなら簡単, 今すぐできる外来インスリン導入. pp1-72, メディカルレビュー社, 東京, 2007.
  • 10) 弘世貴久:インスリン治療の問題点を再考する. プラクティス 25:155, 2008
  • 11) 渡邊隆宏, ほか:外来で始めるか, 入院で始めるか? プラクティス 25:156-164, 2008.
  • 12) 竹野景海, 弘世貴久:インスリン療法を特殊な治療にしないための8か条. Progress in Medicine 28:303-307, 2008.
  • 13) 弘世貴久:続これなら簡単, 今すぐできる外来インスリン導入. pp1-76, メディカルレビュー社, 東京, 2009.

8 血糟自己測定の上手な活用法

P.92 掲載の参考文献

  • 1) 日本糖尿病学会(編):科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン. p19, 南江堂, 東京, 2007.
  • 2) 小野百合:Q&AでわかるSMBGのすべて. pp34-35, 診断と治療社, 東京, 2007.

9 糖尿病に対するナラティブ・アプローチ

P.108 掲載の参考文献

  • 1) トリシャ・グリーンハル, ブライアン・ハーウィッツ(著), 斉藤清二, 山本和利, 岸本寛史(監訳):ナラティブ・ベイスト・メディスン; 臨床における物語と対話. 金剛出版, 東京, 2001.
  • 2) シーラ・マクナミー, ケネス・J・ガーゲン(編), 野口裕二, 野村直樹(訳):ナラティヴ・セラピー;社会構成主義の実践. 金剛出版, 東京, 2004.
  • 3) ケネス・J・ガーゲン(著), 東村知子(訳):あなたへの社会構成主義. ナカニシヤ出版, 京都, 2005.
  • 4) 浮ヶ谷幸代:病気だけど病気ではない; 糖尿病と共に生きる生活世界. 誠信書房,東京, 2004.
  • 5) トリシャ・グリーンハル, アンナ・コラード(著), 斉藤清二 (訳):保健専門職のためのNBMワークブック; 臨床における物語共有学習のために. 金剛出版, 東京, 2004.

10 開業医の立場からの患者教育

P.117 掲載の参考文献

  • 1) 日本糖尿病学会(編):科学的根拠に基づく糖尿病治療ガイドライン. 改訂第2版 p17, 南江堂, 東京, 2007
  • 2) 中石滋雄, 大橋 博, 栗林伸一, ほか:糖尿病治療中断者の実態調査. プラクティス24:162-166, 2007.
  • 3) 岡田 朗:「夜間外来」と「日曜午前外来」. 糖尿病ケア5 (5):972-973, 2008.
  • 8) 第49回日本糖尿病学会学術集会 International Session, 2006.

Q&A 患者さんからよく受ける質問への上手な対応

P.133 掲載の参考文献

  • 1) 矢野正生, ほか:1,5-AG, HbA1C, FBG組み合わせによる耐糖能障害スクリーニングの検討. 糖尿病38(4):255-260, 1995.
  • 2) 宮田 學, ほか:定期健康診断における糖代謝異常の判定; 随時血糖値をいかに評価するか. 逓信医学54:169-175, 2002.
  • 3) 住田安弘:企業における2型糖尿病予防の取り組み. 日本臨床 (増刊号:耐糖能障害) 63 (Suppl 2):588-596, 2005.
  • 4) 齋藤君枝:糖尿病スクリーニングにおける食後尿糖検査の有用性. 新潟医学会誌120 (11):633-641, 2006.

P.137 掲載の参考文献

  • 3) Shichiri M, et al:Long-term results of the Kumamoto Study on optimal diabetes control in type 2 diabetic patients. Diabetes Care 23 (Suppl 2):B21-B29, 2000.
  • 4) 国際糖尿病連合(IDF):食後血糖値の管理に関するガイドライン. 2007.
  • 5) 日本糖尿病学会(編):科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン. 南江堂, 東京, 2004.

P.141 掲載の参考文献

  • 9) 廣瀬英生, 後藤忠雄, ほか:プライマリ・ケア医に紹介された心筋梗塞患者に関する紹介内容の検討. プライマリ・ケア 31(1):45-49, 2008.

P.147 掲載の参考文献

  • 1) 丸尾勝彦, 鶴来充啓, 清崎若正, ほか:光学的血糖測定システムの開発状況. 医器学73:406-414, 2003.
  • 3) 小野百合:Q&AでわかるSMBGのすべて. pp 98-100, 診断と治療社, 東京, 2007.