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書籍詳細

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書籍名 診療ですぐに役立つ 研修医のための患者対応法
出版社 永井書店
発行日 2008-10-15
著者
  • 宮本恒彦(著)
ISBN 9784815918200
ページ数 239
版刷巻号 第1版
分野
閲覧制限 未契約

本書は,著者がこれまで身につけてきたいろいろな患者やその家族とのコミュニケーション法の一端を披露しながら,初心の医師としてどのように対応して行けばよいか,そのヒントを与えてくれ,「さじ加減」という意味では本書はまさに<患者処方例集>である.患者とのよい関係を築くことで患者の満足度を高め,医療者としてもやり甲斐が感じられる医療が提供できるよう,ぜひ本書の活用をおすすめする.

目次

  • 表紙
  • まえがき
  • 目次
  • 序章 ―患者への対応を考える前に―
    • 1. よい医療を提供することが目標
    • 2. トラブル回避は結果である
    • 3. 患者の言い分を聞くことと尊重するのは別
    • 4. マニュアルを覚えるのではなく、修正能力を身につけよう
    • 5. 「お任せします」「よろしくお願いします」の意味は?
      • ● 「なんでもいいよ」では済まない
    • 6. 患者は味方を探している
    • 7. 医学の限界を意識しておく
  • [基礎編]
    • I こんな人がトラブルのもと
      • 1 空気が読めない
      • 2 すぐ怒る
      • 3 ひとの言うことを聞かない
      • 4 方針を押しつける、有無を言わせない
      • 5 間違いを認めない
      • 6 気分にムラがある
      • 7 頼んだことをやってくれない
      • 8 患者をきちんと診ない
      • 9 時間にルーズ
      • 10 周囲への配慮がない
      • 11 他人のせいにする
      • 12 自慢話をする
      • 13 技量が未熟
      • 14 感情を逆撫でする、感情的な話し方
        • ● 医師が挑発してしまうこともある
      • 15 希望を失わせるものの言い方
        • ● 治らないときの対応
      • 16 露骨にいやな顔をする
      • 17 無愛想
      • 18 すぐに言いふらす
      • 19 曖昧な態度
    • II 適切な対応のために患者のことを知る
      • 1 患者には幅がある
      • 2 専門家でないが故の身勝手な言い分
        • ● 権利宣言の意味するところ
      • 3 患者は医療者を尊敬している
      • 4 患者は都合のよい情報を選別する
      • 5 患者の個別性を尊重する
      • 6 どんな相手か情報収集
        • ● 身内にも秘密の話
    • III 話し方・聞き方
      • 1 話すことは聞くことでもある
      • 2 初対面のとき
      • 3 何を引き出したいのか
        • ● 相槌は「はい」
      • 4 主語、目的語を明確に、わかりやすい文章構造
      • 5 用語の選択
      • 6 伝えたいことを明確に
        • ● 論旨が不明確で誤解された例
        • ● 学会発表を参考に
        • ● 説明書の活用
        • ● 緊急時の法的責任
      • 7 患者のニーズに応じた説明
      • 8 説明のタイミング
      • 9 質疑応答で理解を深める
      • 10 当たりまえのことでも解説を
      • 11 雑談の功罪
      • 12 非言語的コミュニケーション
    • IV 診療場面でのいろいろな配慮
      • 1 面談に同席する人
      • 2 面談の記録
        • ● 録音の許可を求められたら
      • 3 他科受診
      • 4 性別
      • 5 年齢
        • ● 「無意味な延命はイヤ」と言われても
      • 6 病室への訪問の仕方
      • 7 患者の前での議論
      • 8 相手の心理状態を推し量る
      • 9 プライバシー
      • 10 紹介患者
      • 11 患者に注意するとき
    • V 患者に判断を求めるとき
      • 1 インフォームド・コンセント
      • 2 考え方の基本
      • 3 情報提供
      • 4 自己決定の重要性を示す
      • 5 自己決定の支援
        • ● コンシェルジュは不要?
      • 6 判断できない人に強制しない
      • 7 提案の仕方
        • ● 診療に「予算」がない
        • ● 保険のパンフレットを参考に
        • ● 不動産の契約を思い浮かべて
        • ● 多数派に乗る
      • 8 「患者は対等」という考え方の罠
        • ● 良識のある身内を探す
        • ● 無理なことは無理
      • 9 必要以上に不安にさせない
    • VI よりよい関係を築く工夫
      • 1 患者を覚える
      • 2 成果を出す工夫
      • 3 嘘をつかない
        • ● SPIKES
      • 4 いい加減な返事をしない
      • 5 訴えには耳を貸す
        • ● 訴えを信じないと誤診もある
      • 6 声をかける
        • ● 「ムンテラ」の真の意味
      • 7 安心感を与えて別れる
      • 8 予後の伝え方
      • 9 表情、態度
      • 10 面子にこだわるな
      • 11 間違いは認めよう
      • 12 苦痛・不安への共感
      • 13 患者のこだわりへの配慮・尊重
      • 14 後悔させない配慮
        • ● 評論家にならないように
        • ● 患者を叱る前に
      • 15 コーディネータとしての役割
      • 16 感情を抑える、怒り出したら負け
      • 17 去る者は追わず
      • 18 患者教育
        • ● 説教のような言い方は逆効果
      • 19 家族との関係
    • VII チームとしての対応
      • 1 実際に協議が行われるように
      • 2 チーム内で不一致がない
      • 3 患者もチームの一員
      • 4 何もかも1人でやろうとするな
        • ● 誰に連絡すればよいか
      • 5 自分の未熟さを隠さない
    • VIII 社会人としての常識
      • 1 年長者への敬意
      • 2 時間管理
      • 3 話題・教養
      • 4 電話
      • 5 服装
      • 6 言葉遣い
      • 7 約束を守る
      • 8 ルールを守る
      • 9 職業倫理
      • 10 知っておくべきキーワード
  • [応用編]
    P.177閲覧
    • I 難しい場面
      • 1 診断がつかない
      • 2 自信がない
      • 3 治療がうまくいかない
      • 4 予後不良が予想される
      • 5 専門外の患者を診なければならない
      • 6 混み合っている、時間がない
        • ● 私用と仕事との悩ましい関係
      • 7 信用されていないと感じたとき
      • 8 セカンド・オピニオンの申し出があったとき
      • 9 転院希望
      • 10 患者が他の人の話をする
      • 11 自分が疲れているとき
      • 12 症状はないが治療しなければならない
      • 13 電話での対応
      • 14 休日・時間外の面談希望
      • 15 診断書・書類作成時の希望
        • ● 過度の不安でもめた事例
    • II 難しい患者
      • 1 若い医師を見下す患者
      • 2 挑戦的な患者
      • 3 懐疑的な患者
      • 4 要領を得ない患者
      • 5 なかなか席を立たない患者
        • ● 内在する問題点の指摘
      • 6 早とちりしがちな患者
      • 7 自説を主張する患者
      • 8 訴えの多い患者
      • 9 無理なことを求める患者
      • 10 薬剤を求める患者
      • 11 金品を持って無理を言う患者
      • 12 感謝の念が欠けている患者
        • ● サービス業だが礼は言わない
      • 13 情報を集めている患者
        • ● メモを取る患者
      • 14 「知りあい」を誇りたがる患者
      • 15 身内・関係者
        • ● 同業者である患者
      • 16 乱暴な患者
        • ● 入院を拒否して乱暴した患者
        • ● クレーマーには毅然とした態度で
    • III トラブルになりかけたら
      • 1 技術的な失敗
      • 2 不適切な言葉
      • 3 予期しない結果
      • 4 冷静に
      • 5 謝り方
      • 6 不当な要求
  • 文献
    P.223閲覧
  • おわりに
    P.225閲覧
  • 索引
  • 奥付

参考文献

文献

P.223 掲載の参考文献

  • 1) ジョージ・J・アナス (著), 上原鳴夫, 赤津晴子 (訳): 患者の権利. 日本評論社, 東京, 1992.
  • 2) フィリップ・A・タマルティ (著), 日野原重明, 塚本玲三 (訳): よき臨床医をめざして;全人的アプローチ. 医学書院, 東京, 1987.
  • 3) チャールズRKハインド (著), 岡安大仁, 高野和也 (訳): いかに“深刻な診断を伝えるか”誠実なインフォームド・コンセントのために. 人間と歴史社, 東京, 2000.
  • 4) 足立忠夫: 患者対医師関係論. 東洋書店, 東京, 1994.
  • 5) 飯島克巳: 外来での行動医療学. 日本医事新報社, 東京, 1997.
  • 6) 飯島克巳: すぐ役立つ外来での患者対応学. 永井書店, 大阪, 1998.
  • 7) 飯島克巳: 開業医療の新パラダイム;人生の旅モデル. 日本医事新報社, 東京, 2004.
  • 8) 飯島克巳: 外来でのコミュニケーション技法. 日本医事新報社, 東京, 1995.
  • 9) 岡田 定 (編): 研修医とっておきの話. 三輪書店, 東京, 2006.
  • 10) 岡本佐和子: 患者第一最高の治療;患者の権利の守り方. 講談社, 東京, 2003.
  • 11) 春日武彦:「治らない」時代の医療者心得帳. 医学書院, 東京, 2007.
  • 12) 川渕孝一: 医療・看護の変革とインフォームド・コンセント. 医学書院, 東京, 1996.
  • 13) 木戸幸聖: 臨床におけるコミュニケーション. 創元社, 大阪, 1983.
  • 14) 後藤由夫: 医学と医療;総括と展望. 文光堂, 東京, 1999.
  • 15) 斎藤清二: はじめての医療面接;コミュニケーション技法とその学び方. 医学書院, 東京, 2000.
  • 16) ささえあい医療人権センターCOML: 語り合うインフォームド・コンセント;患者のおもい医療者のこころ. ささえあい医療人権センター, 大阪, 1996.
  • 17) ささえあい医療人権センターCOML: 患者が選択し自己決定するために. ささえあい医療人権センター, 大阪, 1999.
  • 18) ささえあい医療人権センターCOML: 伝えたい≠伝わらない;患者と医療者のコミュニケーション. 医療人権センターCOML, 大阪, 1994.
  • 19) ささえあい医療人権センターCOML: よりよい患者・医療者関係をめざして;患者白書. 日本評論社, 東京, 1999.
  • 20) ささえあい医療人権センターCOML (監) :受診する通院する入院する120の患者術. 医学通信社, 東京, 2006.
  • 21) 佐藤俊一: 医療と組織の人間学. 川島書店, 東京, 1987.
  • 22) 杉田 勇, 平山正実: インフォームド・コンセント;共感から合意へ. 北樹出版, 東 京, 1994.
  • 23) 武山満智子 (訳): 患者教育のポイント;アセスメントから評価まで. 医学書院, 東京, 1990.
  • 24) 土屋繁裕: ドクターハラスメント. 扶桑社, 東京, 2002.
  • 25) 寺本松野, 村上國男, 小海正勝: IC;自己決定を支える看護. 日本看護協会出版部, 東京, 1994.
  • 26) 中川米造: 学問の生命. 佼成出版社, 東京, 1991.
  • 27) 永井友二郎, 阿部正和: 医療とことば. 中外医学社, 東京, 1988.
  • 28) 東京女子医科大学ヒューマン・リレーションズ委員会 (編): 医学生と研修医のための ヒューマンリレーションズ学習. 篠原出版新社, 東京, 2003.
  • 29) 日本医学教育学会: 期待される医師のマナー;実践をめざして. 篠原出版新社, 東京, 1988.
  • 30) 日本医師会: 医療の基本ABC. 日本医師会, 東京, 2000.
  • 31) 日本医師会: 医の倫理綱領. 日本医師会, 東京, 2000.
  • 32) 日本医師会: 診療情報の提供に関する指針. 第2版, 日本医師会, 東京, 2002.
  • 33) 日本医師会: 医療と「消費者契約法」解説. 日本医師会, 東京, 2000.
  • 34) 日本医師会: 医師の職業倫理指針. 日本医師会, 東京, 2004.
  • 35) 日本医師会: 医の倫理;医師患者関係の本質を求めて. 日本医師会, 東京, 2002.
  • 36) 日本医師会: 知っておくべき新しい診療理念. 日本医師会, 東京, 2005.
  • 37) 日本医師会: 医療機関における個人情報の保護. 日本医師会, 東京, 2005.
  • 38) 日本医師会: 診療に関する個人情報の取り扱い指針. 日本医師会, 東京, 2006.
  • 39) 日本医師会: WNA 医の倫理マニュアル. 日本医師会, 東京, 2007.
  • 40) 日本プライマリ・ケア学会:診療の質を高める外来でのこの一言! 日本医事新報社, 東京, 2004.
  • 41) 林 寛之: Dr. 林の当直裏御法度;ER問題解決の極上 Tips70. 三輪書店, 東京, 2006.
  • 42) 福井次矢: メディカル・インタビューマニュアル;医療の本領を生かすコミュニケーション技法. インターメディカ, 東京, 2001.
  • 43) 古川俊治: 患者さん参加型医療のすすめ. かんき出版, 東京, 2005.
  • 44) 星野一正: インフォームド・コンセント;患者が納得し同意する診療. 丸善, 東京, 2003.
  • 45) 箕輪良行, 佐藤純一: 医療現場のコミュニケーション. 医学書院, 東京, 1999.
  • 46) 宮本恒彦: 実践インフォームド・コンセント. 永井書店, 大阪, 2003.
  • 47) 森岡恭彦, 村上陽一郎, 養老猛司: 新医学概論. 産業図書, 東京, 2003.
  • 48) 森岡恭彦: 医の倫理と法;その基礎知識南江堂, 東京, 2004.
  • 49) 森岡恭彦, 畔柳達雄: 医の倫理;ミニ事典. 日本医師会, 東京, 2006.
  • 50) 森岡恭彦: インフォームド・コンセント. 日本放送出版会, 東京, 1994.
  • 51) 谷田憲俊: インフォームド・コンセント;その誤解・曲解・正解. NPO医療ビジランスセンター, 大阪, 2006.