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書籍詳細

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書籍名 腎移植をめぐる母と子,父 精神科医が語る生体腎移植の家族
出版社 日本医学館
発行日 2003-10-22
著者
  • 春木繁一(執筆)
ISBN 4890445420
ページ数 235
版刷巻号 第1版第1刷
分野
閲覧制限 未契約

本書は、生体腎移植をめぐるその家族を語っている。が、実はされだけが目的ではない。いま現在の少年期・思春期・青年期の心の問題と家族のありさまも問うている。

目次

  • 表紙
  • 序にかえて
  • 目次
  • 初出一覧
  • 腎移植医療を通してみる人間模様 精神科医の眼から
    • ・はじめに / 精神科医の立場から
    • ・腎移植をめぐり家庭内で起こること
    • ・日本の家族
    • ・働きばちの父親と留守を守る母-子
    • ・いざ家族に問題が起きたとき
    • ・子どもの腎不全に両親はどう反応するか
    • ・安定した両親のもとでの腎移植
    • ・母-子の結合が強い家族での腎移植
    • ・家庭が"家庭"でない場合の生体腎移植
    • ・精神科医からみて一番安心できる家族の構図は
    • ・なぜ日本では"母親から息子へ"が多いのか
    • ・"母なるもの"の危機
    • ・母親主導型の腎移植
    • ・母性の本質
    • ・母-子結合の実際を移植医療の現場でみる
    • ・影が薄かったドナー
    • ・ある母と息子のケースから
    • ・"華岡青洲の妻"から学ぶ嫁・姑関係
    • ・息子-レシピエントの心理
    • ・母親頼り
    • ・乳幼児期の母子一体感の体験の重要さ
    • ・母親像
    • ・母親を支える存在として父親-夫の役割
    • ・もう一組の母-息子の場合
    • ・息子が腎不全→透析になるなんて
    • ・母親と息子
    • ・小児科の医師の働きかけの結果は
    • ・ドナーの持つ, あるいはドナーにあらわれてくる問題
    • ・生体腎移植に臨むレシピエント, ドナー, ノン・ドナーの関係
    • ・腎臓病の子を持ってしまった家族
    • ・父親が支配的・命令的な家庭
    • ・小児・思春期腎不全医療における親-子の問題
    • ・治療に乗りにくい親を"引っぱり出す"努力
    • ・子どもが抱く見捨てられ感
    • ・病院での適応
    • ・長期になりがちな入院
  • なぜ日本人は死後の臓器の提供を躊躇するのだろうか
    P.173閲覧
    • ・現在どのくらいの腎不全患者が日本にいるのか
    • ・腎移植はどうなっているのか
    • ・日本人にとって死体から臓器を取り出す(される)ことの意味
    • ・古くから日本に存在する宗教が日本人に与えてきた影響
    • ・神道, シャーマニズム, 儒教
    • ・神道と儒教の基本的な考え方
    • ・もうひとつある儒教の影響
    • ・日本の現代医療の弱点
    • ・日本人は"他人(見知らぬ人)"に冷たい
  • 生体腎移植の精神医学的問題について
    P.203閲覧
    • ・日本における腎移植の特殊な問題
    • ・ドナーの精神医学的・心理的問題
    • ・レシピエントの精神医学的問題
  • 奥付

参考文献

腎移植医療を通してみる人間模様 精神科医の眼から

P.4 掲載の参考文献

  • 1) 保坂 隆:海外文献コーナー 臓器移植精神医学. 総合病院精神医学 3:179-181, 1991.

P.32 掲載の参考文献

  • 1) 春木繁一:生体腎移植における患者 (Recipients) と腎提供者(Donors) の手術前不安について. 横浜医学 35:331-346, 1984.
  • 2) 春木繁一:透析か移植か-生体腎移植の精神医学的問題. 日本メディカルセンター, 1997.

P.36 掲載の参考文献

  • 1) 長谷川 伸: 瞼の母. 旺文社文庫, 1976.
  • 2) 小此木啓吾: モラトリアム人間の時代. 中央公論社, 1978, p194-196.

P.40 掲載の参考文献

  • 1) 小此木啓吾: 日本人の阿闍世コンプレックス. モラトリアム人間の時代. 中央公論社, 1978 , p194-258.
  • 2) 長谷川 伸: 瞼の母. 旺文社文庫, 1976.

P.50 掲載の参考文献

  • 1) 河合隼雄:母性社会の病理. 中公叢書, 中央公論社, 1976.
  • 2) Neumann Erich: The Great Mother. Bolleingen Series XLVII, New York, Pantheon, 1955.
  • 3) 小此木啓吾:モラトリアム人間の心理構造. 中央公論社, 1979.

P.61 掲載の参考文献

  • 1) 佐藤喜一郎:封じ込められた怒り-腎移植患者にみられた攻撃性. 攻撃性, 精神科医の立場から. (原 俊夫・鹿野達男・編), 岩崎学術出版社, 1979, p115-142.

P.70 掲載の参考文献

  • 1) 有吉佐和子: 華岡青洲の妻. 新潮社, 1988.

P.81 掲載の参考文献

  • 1) 土居健郎:「甘え」の構造. 弘文堂, 東京, 1971.
  • 2) 山陰中央新報記事. 2002. 8. 17.
  • 3) 河合隼雄:家族関係を考える, 2-個人・家・社会, 母親と父親の役割. 講談社 現代新書, 講談社, 1980, p26-27.

P.85 掲載の参考文献

  • 1) 河合隼雄: 家族関係を考える. 講談社現代新書, 講談社, 東京, 1980.

P.90 掲載の参考文献

  • 1) 森村誠一: 人間の証明. ハルキ文庫, 角川書店, 1997.
  • 2) 森村誠一: 単行本あとがき. 人間の証明. ハルキ文庫, 角川書店, 1997. p470-474.
  • 3) 北村 薫: 解説/詩は誰のものか. 人間の証明. ハルキ文庫, 角川書店, 1997. p475-481.
  • 4) 河合隼雄: 家族関係を考える. 講談社現代新書, 講談社, 1980.

P.100 掲載の参考文献

  • 1) グスタフ・フォス:日本の父へ. 新潮社, 1977.
  • 2) 長谷川良人: 子どものいる風景-いま, むかし. メディカ出版, 2001.
  • 3) 春木繁一: ナースビーンズ 4(3):69, 2002.
  • 4) 森村誠一: 人間の証明. ハルキ文庫, 角川書店, 1997.
  • 5) 成田善宏: 母子関係からみた心身症. イマーゴ 5:102-108, 1991.

P.107 掲載の参考文献

  • 1) 渡辺俊之, 福西勇夫, 春木繁一:臓器移植における精神医学的対応に関する指針, 腎移植. 日本総合病院精神医学会誌 10 special sections:ss1〜ss6, 1998.
  • 2) 石川達三:「泥にまみれて」, 「結婚の生態」など. 新潮文庫, 1975.
  • 3) 朝日新聞: 大阪版. 2000年3月11日記事.
  • 4) 河合隼雄: 家族関係を考える. 講談社現代新書, 1980, p590.

P.119 掲載の参考文献

  • 1) 太田和夫: 臓器移植の現場から-移植免疫のしくみから脳死移植の実際まで-. ひつじ科学ブック, 羊土社, 1999, p77.
  • 2) 日本腎移植臨床研究会, 日本移植学会:腎移植臨床登録集計報告(1999). 移植 35(2) : 43-48, 2000.

P.124 掲載の参考文献

  • 1) 春木繁一: 移植患者の精神ケア-(17). 腎移植の精神医学的問題-各論1, レシピエントの移植後の精神医学的問題(1). Trends & Topics in Transplentation 5(1):14-15, 1995.

P.130 掲載の参考文献

  • 1) 小倉 清:子どもにおける精神療法. 子どもの精神療法. (小倉清・編), 岩崎学術出版社, 1980, p1-32.
  • 2) 春木繁一:腎不全患児の精神療法. 腎と透析 38:869-874, 1995.

P.150 掲載の参考文献

  • 1) 小倉 清: 子どもにおける精神療法. 子どもの精神療法. (小倉 清・編), 岩崎学術出版社, 1980, p1-32
  • 2) 春木繁一: 腎不全患児の精神療法. 胃と透析 38:869-874, 1995.
  • 3) 春木繁一: 生体腎移植における患者(recipients)と腎提供者(donors)の手術前不安について. 横浜医学 35:331-335, 1984.

P.168 掲載の参考文献

  • 1) 大井正己:入院をめぐる家族の諸問題-親の治療を中心に-. 児童精神科臨床(4). (藤原豪, 小倉清・編), 星和書店, 1983, p43-65.

なぜ日本人は死後の臓器の提供を躊躇するのだろうか

P.201 掲載の参考文献

  • 1) 社団法人日本臓器移植ネットワーク: Japan Organ Transplant Network News Letter. October, 2002, Vol. 6.
  • 2) 日本透析医学会統計調査委員会:わが国の慢性透析療法の現況・2002年12月31日現在. 2003. 6. 19.
  • 3) 日本腎移植臨床研究会・日本移植学会:腎移植臨床登録集計報告(2002)-1. 2001年腎移植件数報告. 移植 37:47-50, 2002.
  • 4) 日本臨床腎移植学会・日本移植学会:腎移植臨床登録集計報告(2003)-1. 2002年腎移植件数報告. 移植 38:137-142, 2003.
  • 5) 高橋公太, 尊田和徳, 東間紘, 太田和夫:腎移植1,000例の統計. 奔流-腎移植壱千例記念集. 東京女子医科大学腎臓病総合医療センター, 日本医学館, 1993, p21-54.
  • 6) 山崎龍明, 小崎正巳, 大峯顯, 太田和夫・他:PART2. 仏教における生命 倫理と臓器移植. 移植-臓器移植へのアプローチV. 日本移植学会社会問題検討特別委員会編, メディカ出版, 1991. 8, p65-114.
  • 8) 松山幸雄:奉仕といじめと気働き. ビフテキと茶碗蒸し. 暮らしの手帖社, 1996. 4, p105-117.
  • 9) 養老孟司:バカの壁. 新潮新書, 新潮社, 2003. 4, p105-106.

生体腎移植の精神医学的問題について

P.222 掲載の参考文献

  • 1) 日本腎移植臨床研究会, 日本移植学会:腎移植臨床登録集計報告 (2001)-1. 2000年実施症例の集計報告-(1). 移植 36:87-90, 2001.
  • 2) 日本腎移植臨床研究会, 日本移植学会:腎移植臨床登録集計報告 (2002)-1. 2001年腎移植件数報告. 移植 37:47-50, 2002.
  • 3) 日本臨床腎移植学会, 日本移植学会:腎移植臨床登録集計報告 (2003)-1. 2002年腎移植件数報告. 移植 38:137-142, 2003.
  • 4) 社団法人日本臓器移植ネットワーク:Japan Organ Transplant Network News Letter. vol. 6, 表:ブロック別・年別腎提供・腎移植件数より(表1). 2002.
  • 5) 浅野健一: 脳死移植報道の迷走. 創出版, 2000.
  • 6) ぬで島次郎: 先端医療のルール-人体利用はどこまで許されるのか. 講談社現代新書, 講談社, 2001.
  • 7) 春木繁一:腎移植にともなう精神医学的問題-日本の生体腎移植における場合. 現代のエスプリ 340:89-100, 至文堂, 1995.
  • 8) 春木繁一:透析か移植か. 日本メディカルセンター, 1997.
  • 9) 成田善弘:心身症と心身医学. -一精神科医の眼, 岩波書店, 1997.
  • 10) 佐藤喜一郎:臓器移植の精神医学的問題. 精神科治療学 7:337-346, 1992.
  • 11) 佐藤喜一郎, 赤星恵子, 鈴木康代・他:小児・青年期の生体腎移植の精神医学的問題. 児童青年精神医学とその近接領域 31:327-350, 1990.
  • 12) Haruki S: Paradoxical depression after successful transplant recipients in cases of renal transplantation from living related donors. Yokohama Med Bull 43:45-50, 1992.