書籍詳細
未契約
書籍名 | 現代生物学大系(全14巻) 第10巻 植物の生理・生化学 |
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出版社 | 中山書店 |
発行日 | 1968-04-15 |
著者 |
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ISBN | 4521120741 |
ページ数 | 481 |
版刷巻号 | 第1刷 |
分野 |
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シリーズ | |
閲覧制限 | 未契約 |
植物と動物との違いは、ふつう、外から見える形や、動く動かないなどの点にあるように受けとめられているが、生理的機能の相違はもっと根本的な違いである。(「はじめに」より)
目次
- 表紙
- はじめにi閲覧
- 目次iii閲覧
- 1. 総論
- インダクション 1
- 1. 生命現象の複雑性
- 2. 生命現象の解析
- 3. 研究方法における困難性
- 4. 植物の生理と動物の生理
- 2. 細胞
- インダクション 2
- 植物細胞 (微細構造)
- A. 細胞質 (cytoplasm)
- 1. 細胞膜 (cell membrane) とトノプラスト (tonoplast)
- 2. 細胞質基質 (cytoplasmic ground substance)
- B. 核 (nucleus)
- C. ゴルジ体 (GOLGI apparatus, dictyosome)
- D. スフェロゾーム (spherosome)
- E. ミトコンドリア (mitochondrion)
- 1. ミトコンドリアの微細構造
- 2. ミトコンドリアのはたらき
- F. 色素体 (plastid)
- 1. 葉緑体の微細構造
- a. 葉緑体膜
- b. ストロマ
- c. 好オスミウム性果粒
- d. ラメラ系の微細構造
- プレートI, II
- e. ラメラの粒子構造
- 2. ラメラの物質組成
- 3. ラメラの機能と構造
- 4. 葉緑体の発達
- 5. 白色体と有色体
- 6. 光合成細菌と藍藻類の光合成器官
- 7. 光合成生物の進化と光合成器官の構造
- G. 液胞 (vacuole)
- H. 細胞壁 (cell wall)
- I. 藍藻の微細構造
- 3. 無機物のとりこみ
- インダクション 3
- I. 水分生理
- A. 水分の細胞生理
- 1. 浸透現象
- 2. 原形質分離
- 3. 吸水力
- 4. 根の吸水
- 5. 蒸散
- 6. 植物体中の水の移動
- 7. 植物組織中の水の状態
- B. 作物の栽培と水
- 1. 土壌水分の三態, とくに有効水の性格
- a. 有効水の性格に対する新しい解釈
- b. 有効水研究の成果の応用面への影響
- 2. 植物の生活と体内の水収支
- a. 根の吸水とその支配要因
- b. 蒸散とその支配要因
- c. 水の収支の重要性
- d. 要水量
- 実験1
- II. 無機栄養
- A. 植物体の構成元素
- B. 無機栄養説の確立と培養試験法の発達
- a. 水耕培養の実際
- b. 砂耕法 (sand culture) と礫耕法 (gravel culture)
- C. 無機元素の生理作用
- a. 多量元素
- 1) ちっ素 (N)
- 2) リン (P)
- 3) カリウム (K)
- 4) カルシウム (Ca)
- 5) マグネシウム (Mg)
- 6) イオウ (S)
- b. 微量元素
- 1) 鉄 (Fe)
- 2) マンガン (Mn)
- 3) 銅 (Cu)
- 4) 亜鉛 (Zn)
- 5) モリブデン (Mo)
- 6) ホウ素 (B)
- 7) 塩素
- c. その他の元素の作用
- 1) ケイ素 (Si)
- 2) ナトリウム (Na)
- 3) コバルト・ヨード (Co, I)
- 4) セレン (Se)
- D. 植物の養分吸収
- 1. 根の内部形態と養分の吸収部位
- 2. 消極的吸収と積極的吸収
- 3. 養分吸収の機構
- プレートIII, IV
- イオン吸収の分子生物論的機構
- 4. 養分吸収に影響する外囲条件
- 1) 培地の反応
- 2) 温度
- 3) 日照
- 4) 酸素
- 5) 養分間の相互作用
- 6) 阻害物質の影響
- 5. 植物の種類と養分吸収
- 6. 陰・陽イオンの不平等吸収
- E. 植物に対する養分の給源
- 1. 土壌の性質
- 2. 土壌養分の有効性
- 3. 肥料による養分の供給
- 4. かんがい水による養分の供給
- F. 養分の供給と植物の生育
- 1. 養分の供給と植物生育との量的関係
- 2. 植物の養分要求量
- 3. 植物の生育期と養分
- 4. 養分の生産能率
- 4. エネルギー代謝
- インダクション 4
- I. 光合成 (炭素同化)
- A. 炭素同化のいろいろな形式
- B. 生命現象の解析法を示す好範例としての光合成研究
- C. 光合成に関与する諸要因
- 1. 光合成に関与する諸要因の発見
- 2. 光合成の反応式
- D. 明反応と暗反応 ― 制御法による光合成研究
- 1. 光合成速度と内外諸要因との関係
- 2. 明反応と暗反応
- 3. 光合成機作のあらまし
- a. 初発光化学反応系 (primary photochemical reaction system)
- b. 炭素回路系 (path of carbon in photosynthesis)
- c. 葉緑体反応系 (chloroplast reaction system)
- E. 光合成の炭素回路系 ― トレーサー法による光合成研究
- 1. 光合成の初期生成物の問題
- 2. トレーサー法による光合成研究
- 3. トレーサー実験法の概要
- 4. 光合成の第一次生成物
- 5. カルビン回路
- F. 葉緑体反応系 ― 解体・再構成法による光合成研究
- 1. ヒル反応の発見
- 2. ヒル反応の機作
- 3. 葉緑体反応系
- 4. 光化学的NADP還元
- 5. 光化学的ATP生成 (光リン酸化反応)
- 6. 光リン酸化反応の機作
- a. 閉環式光リン酸化反応
- b. 非閉環式光リン酸化反応
- G. 初発光化学反応系 ― 光の吸収と利用の機作に関する生物物理学的研究
- 1. 光合成色素類
- 2. 光の吸収によるクロロフィル分子の励起
- 3. 励起型クロロフィルによる酸化還元反応
- 4. 光合成の量子収量
- 5. 色素分子間のエネルギー伝達
- 6. エマーソン効果と二つの光化学系
- 7. 光合成における電子伝達系
- a. チトクローム成分
- b. ブラストキノン
- c. フェレドキシン
- d. クロロフィル
- H. 光合成系の機能と構造との関係
- 1. 光合成機構の微細構造
- 2. 葉緑体の単位粒子系
- 3. 光合成単位とその反応中心
- プレートV, VI
- I. 光合成研究の展開
- II. 呼吸 (付 : 酵素)
- A. 呼吸代謝系
- 1. 酵素の性質
- a. 触媒としての性質
- b. 基質特異性
- c. 酵素触媒反応と基質濃度
- d. 酵素触媒反応と酵素濃度
- e. 酵素触媒反応と温度
- f. 酵素触媒反応とpH
- g. 酵素触媒反応と抑制剤
- h. 酵素触媒反応と賦活剤
- 2. 複合酵素系の性質
- a. 複合酵素系における各酵素の相互関係
- b. 複合酵素系の反応と基質および酵素濃度
- 3. 呼吸の代謝経路とその生物学的意味
- a. 解糖作用系
- b. 六炭糖一リン酸副路 (五炭糖リン酸サイクル)
- c. TCAサイクル (付 : グリオキサル酸サイクルなど)
- d. 呼吸酵素系
- B. 呼吸の調節
- 1. 内部要因
- a. 細胞内調節系
- b. 遺伝子
- c. ホルモン類
- 2. 外部要因
- a. 物理的因子
- 1) 温度
- 2) 光
- b. 化学的因子
- 1) 酸素・二酸化炭素
- 2) 無機栄養物質
- 3) 生理活性物質
- c. 生物的因子
- 結び
- 5. 植物における生合成
- インダクション5
- I. 植物における炭水化物代謝
- A. 単糖類
- 単糖類の分解合成と相互転換
- a. 糖の分解合成とヌクレオチドの関係しない相互転換
- 1) 六炭糖から五炭糖の生成
- 2) 五炭糖リン酸相互の転換
- b. ヌクレオチドの関係する糖の相互転換
- 1) エビ化反応
- 2) 酸化
- 3) 脱炭酸反応
- 4) 還元反応
- B. 二糖類
- a. ショ糖の合成と分解
- b. その他の二糖類
- C. 配糖体
- D. 多糖類
- 1. 貯蔵性多糖類
- a. デンプン
- b. β-1, 3-グルカン
- 1) カロース
- 2) ラミナラン
- 3) パラミロン
- c. マンナン
- d. イヌリン
- 2. 細胞壁多糖類
- a. セルロース
- b. キシラン
- 実験2
- プレートVII, VIII
- c. ペクチン質
- d. アルギン酸
- 結び
- II. 脂質代謝
- 1. グリセリド (中性脂肪) の構造
- 2. グリセリドの代謝
- 3. 脂肪酸のβ-酸化
- 4. 不飽和脂肪酸のβ-酸化
- 5. グリオキサル酸回路代謝
- 6. α-酸化
- 7. 脂肪酸の生合成
- a. 飽和酸の生合成
- b. 不飽和酸の脂肪酸合成
- 8. ロウ (wax)
- 9. リン脂質
- a. フォスファチド以外のリン脂質
- b. リン脂質の機能
- 10. 糖脂質
- III. 植物のちっ素代謝
- A. 植物が利用できるちっ素化合物
- B. 硝酸還元
- C. ちっ素固定
- 1. ちっ素固定をする生物
- 2. ちっ素固定の機作
- D. アミノ酸の生合成
- 1. アミノ酸の構造
- 2. アミノ酸の生合成
- 3. グルタミン酸脱水素酵素
- 4. その他のアミノ酸合成酵素
- 5. トランスアミナーゼ
- 6. アミド合成
- 7. カルバミルリン酸合成酵素
- E. 核酸の生合成
- 1. 核酸
- 2. ヌクレオチドの生合成
- 3. RNAの生合成
- 4. DNAの生合成
- F. タンパク質の生合成
- 1. アミノ酸の活性化とt-RNA
- 2. リボゾームにおけるタンパク合成とm-RNA
- 3. 遺伝情報の解析
- 4. 種子の発芽の酵素生産
- IV. 植物色素
- A. クロロフィル (葉緑素, chlorophyII)
- B. カロチノイド (carotenoid)
- C. フラボノイド (flavonoid)
- 1. アントシアン (anthocyan)
- プレートIX
- プレートX
- 2. フラボン (flavone) とフラボノール (flavonol)
- D. 植物色素の生合成
- 1. クロロフィル (葉緑素)
- 2. カロチノイド
- 3. フラボノイド
- 6. 輸送と伝達
- インダクション6
- I. 転流
- A. 道管による物質の転流
- 1. 道管液の成分
- 2. 無機イオンの転流パターン
- B. 師管による物質の転流
- 1. 同化物質の通路
- 2. 同化流の成分
- C. 炭水化物の転流形態
- D. 転流の速度
- E. 転流の日変化
- 転流に及ぼす温度の影響
- F. 生育の時期と物質の配分
- G. 転流を支配する内因
- 1. 形態的内因
- 2. 生理的内因
- H. 転流の機作
- 1. 代謝による積極的な転流
- 2. 師管における転流の機作
- a. ミュンヒ (MUNCH) の圧流説
- b. 原形質流動説
- あとがき
- II. 刺激と反応
- A. 刺激運動
- 1. 運動の形式
- 2. 屈光性
- プレートXI, XII
- 3. 屈地性
- 4. 種々の傾性, 主として就眠運動
- 5. 傾震性
- B. 活動電位と細胞の機械的反応
- C. 伝達現象
- D. 刺激と反応の関係
- 1. 刺激量の法則
- 2. ベーパー (WEBER) の法則
- 3. バイス (WEISS) の式 -強さ-期間曲線
- 7. 生長と発育
- インダクション7
- I. 発芽と休眠
- A. 発芽
- 1. 発芽の概念
- 2. 発芽
- a. 発芽を規制する原因
- 1) 水湿要因
- 2) 温度要因
- 3) ガス要因
- 4) 光要因
- b. 発芽誘起と物質代謝
- B. 休眠
- a. はじめに
- b. 新塊茎への貯蔵物質の蓄積
- 1) 糖分
- 2) デンプン
- 3) ちっ素化合物
- c. 休眠中の貯蔵物質の変化
- 1) 糖類
- 2) デンプン
- 3) アミラーゼ
- 4) ちっ素化合物
- d. 休眠ならびにその打破に関する機作
- 1) 休眠と酸素供給量
- 2) 休眠と生長物質
- 3) 休眠とアスコルビン酸
- 4) 休眠と呼吸
- II. 生長・発育
- A. 植物ホルモン
- 1. 植物ホルモン
- 2. オーキシン類
- a. マカラスムギ子葉しょうの屈曲試験
- b. 天然オーキシン
- 1) インドール酢酸 (indole acetic acid, IAA)
- 2) その他のインドール化合物
- 3) 未知のオーキシン
- c. 合成オーキシン
- d. オーキシンの生理作用
- 3. ジベレリン類
- a. ジペレリンの発見および植物界での分布
- b. ジペレリンの化学構造
- c. ジペレリンの生理作用
- 4. サイトカイニン類
- a. サイトカイニン研究の歴史
- b. サイトカイニンの生理作用
- 5. 細胞生長を中心としてのオーキシン・ジベレリン・サイトカイニンの相互作用
- B. 発育・分化
- 1. 発育分化とは
- 2. 個体の生活環と生長点の一生
- 3. 花芽・塊茎形成とホルモン
- 4. 器官形成と生長点の不活性化
- 5. 生長点の不活性化とその要因
- a. 炭素・ちっ素源 - 〔C-N比〕
- b. 光とその長さ
- c. 温度
- 6. 光周性とその機作
- a. 短日植物・長日植物とは
- b. 中性植物とは
- c. 光周性と二つの対立する状態を誘導する系
- d. 光周性反応と温度, 光の質・量, 媒体
- 1) 温度
- 2) 光の質・量 - 光周性の本質と明暗の交代
- 3) 媒体
- 4) オーキシン・ジベレリン
- e. 日長要求性と生理齢 - 暗所発育
- 7. 生長点の不活性化と代謝系転換
- 8. 植物の生育相と発育分化 (基本栄養生長)
- a. 他養的段階と若葉 - 長短日植物の起こり
- プレートXIII, XIV
- b. 春化現象 - 短長日植物の起こり
- 9. 発育・分化様式とその地理的分布・生態型
- C. 調節物質の応用
- 1. 発根の促進
- 2. 休眠の打破
- a. ジャガイモ塊茎の休眠打破
- b. ジャガイモ塊茎休眠の延長
- c. 種子の休眠打破
- d. 穂発芽の防止
- 3. 植物の矮化
- a. 生長抑制物質の発見
- b. 生長抑制物質の諸性質
- 1) 植物の種類と生長抑制の効果
- 2) アンチジベレリン的作用
- 3) 施用法・残効, その他
- c. 生長抑制物質の利用
- 4. 開花の調節
- a. オーキシンと開花の調節
- b. ジべレリンと開花の調節
- 5. 単為結実
- 6. 摘果および落果防止
- a. 薬剤摘果
- b. 落果防止
- III. 生殖生理
- 1. 花の性の分化 - 雄しべと雌しべの発達
- a. 光と温度の影響
- b. ちっ素・水の施用量と温度・日長
- c. 生長調整物質の影響
- d. 摘心の影響 - キュウリの雄花叢の性の転換
- e. 生育に伴う性の展開
- f. 花の性の分化に関与する内部要因
- 1) 体内のちっ素と炭水化物
- 2) ニッチのphasic theory
- 3) 葉の造成する特殊物質
- 4) オーキシンおよびジベレリンとの関係
- 5) 特殊物質の量と花の性
- g. 雄しべならびに雌しべの発育に関与する条件
- 2. 受粉と受精 - 種子の形成
- a. 花粉の発芽 - 花粉の人工培養に関係する要件
- 1) 糖溶液
- 2) 寒天ショ糖液
- 3) 糖の種類
- 4) Caと密集効果 (population effect)・相互刺激効果 (mutual stimulation effect)
- 5) ホウ素 (boron)
- 6) プロリン (proline)
- 7) 生長調整物質
- 8) pH
- 9) 温度
- b. 受粉と柱頭・花柱ならびに子房との関係 - 受精
- 1) 花粉の浸透圧
- 2) 花粉管の伸長
- 3) 花粉管中の核
- 4) 花粉管の花柱への進入
- 5) 雌しべの誘引物質
- 6) 柱頭と子房の間の電位差
- 7) 花粉の運ぶ物質
- c. 性的不和合性
- 不和合関係の打開法
- d. 花粉の貯蔵
- 貯蔵のための要件
- 3. 結実
- a. 結実・果実の発育
- b. 結実とオーキシン
- オーキシンの生成と結実
- c. 結実とジベレリン
- 1) 果実の肥大・成熟とジベレリン
- 2) 種子ならびに果実中のジペレリン様物質
- d. 結実・サイトカイニン
- e. 結実・果実の発達と生長抑制因子
- f. 結実・果実の発達と生長調整物質の役割
- g. 花梗・果梗の分離層形成とオーキシン
- h. オーキシンによる摘果 - オーキシンによる人為的落果
- 和文索引P.403閲覧
- 欧文索引P.414閲覧
- 挿図索引P.415閲覧
- 奥付