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書籍詳細

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書籍名 新女性医学大系 14 受精と着床
出版社 中山書店
発行日 2000-03-31
著者
  • 武谷雄二(総編集)
  • 青野敏博(編集)
  • 麻生武志(編集)
  • 中野仁雄(編集)
  • 野澤志朗(編集)
  • 神崎秀陽(担当編集)
ISBN 4521542115
ページ数 333
版刷巻号 第1版第1刷
分野
シリーズ 新女性医学大系
閲覧制限 未契約

個体発生の基盤を成す受精・着床については今なお不明な事柄も多く、その分子機構の全解明が待たれています。本書では、卵子・精子間、胚と子宮内膜間の複雑かつ精緻な相互作用により成立する受精と着床のメカニズムに関する最新知見を紹介し、急速に進歩する生殖医療や生殖関連の病態改善に役立つ研究成果を提供しました。

目次

  • 表紙
  • 執筆者一覧
  • 目次
  • I 卵子
    • A. 卵胞の発育と卵の成熟
      • 1. 細胞分裂
        • a. 体細胞分裂 (有糸分裂)
        • b. 減数分裂
      • 2. 卵子形成
        • a. 卵子の起源
        • b. 出生前における卵子形成
      • 3. 卵巣の解剖
        • a. 表層上皮
        • b. 白膜
        • c. 皮質
        • d. 髄質
      • 4. 小児期における卵胞と卵子
      • 5. 思春期における卵胞の発育と卵成熟
        • a. 原始卵胞から1次卵胞への発育
        • b. 1次卵胞から2次卵胞への発育
        • c. 2次卵胞の発育
      • 6. 排卵
      • 7. 卵胞閉鎖
      • 8. 黄体化
    • B. 卵成熟の分子機構
      • 1. 減数分裂と卵成熟
      • 2. 卵成熟の抑制因子
      • 3. 卵成熟の促進因子
      • 4. 卵成熟促進因子の実体
      • 5. 卵成熟とMAPキナーゼカスケード
      • 6. cdc2キナーゼの活性化と卵成熟
      • 7. 卵丘膨化の分子メカニズム
      • 8. 卵成熟開始のメカニズム
        • a. LHのギャップ結合に対する影響
        • b. LHによる卵丘・顆粒膜細胞層接着面へのグリコサミノグリカンの蓄積
        • c. MIFとEGFによる制御
      • 9. 第2減数分裂再開のメカニズム
      • 10. 細胞質成熟
  • II 精子
    P.31閲覧
    • A. 形成と分化
      • 1. 精細管の構造とSertoli細胞
        • a. 精細管の構造
        • b. Sertoli細胞
      • 2. 生殖細胞と精子形成
        • a. 精祖細胞分裂
        • b. 減数分裂
        • c. 精子成熟
        • d. ヒト成熟精子の構造
        • e. 精細管周期
      • 3. 精子形成の制御
        • a. 視床下部 - 下垂体 - 性腺系と精子形成
        • b. 精巣内パラクリン調節機構
        • c. 産生精子数の規定因子と生殖細胞のアポトーシス
        • d. 精子形成に関与する遺伝子
    • B. 受精能獲得
      • 1. epididymal maturation
        • a. epididymal maturationの過程
        • b. 精子の運動能獲得
        • c. 精子細胞膜の変化
        • d. 精子核の成熟
        • e. epididymal maturation後の精子への精漿中のdecapacitation factorの結合
      • 2. capacitation
        • a. 定義
        • b. capacitationの過程
        • c. capacitationによる精子の変化
        • d. capacitationの修飾・調節因子
  • III 受精と初期胚発生
    P.63閲覧
    • A. 受精の分子機構
      • 1. 先体反応
        • a. 受精能獲得と先体反応
        • b. 先体反応の検出
        • c. 先体反応のメカニズム
      • 2. 透明帯との結合と通過
        • a. 透明帯
        • b. 透明帯との結合
        • c. 透明帯の通過
        • d. 種特異性
      • 3. 卵子との結合・融合
        • a. 卵子の融合能力
        • b. 精子の融合能力
        • c. 精子上の卵子結合・融合因子
        • d. 種特異性
      • 4. 卵の活性化と精子の膨化
        • a. 卵の活性化
        • b. 精子の膨化
      • 5. 遺伝子操作動物を用いた解析
      • 6. まとめ
    • B. 胚発育
      • 1. 受精から初期発生における形態的変化
      • 2. 胚発生における細胞周期
      • 3. モデル胚を用いた培養と発育
      • 4. 胚発生におけるblock現象
      • 5. ヒト胚の発生と胚培養法の開発
    • C. 卵管内環境
      • 1. 卵管についての概説
      • 2. 卵管液の成分と役割
        • a. βアミノ酸 (タウリン, ヒポタウリン)
        • b. 重炭酸イオン / 二酸化炭素
        • c. プロゲステロン
        • d. オビダクチン
      • 3. 卵管環境からみた卵培養法の問題点
        • a. スーパーオキシドジスムターゼ添加低酸素下胚培養
        • b. 酸化的ストレス
        • c. 高酸素, 光, 遷移金属
        • d. 細胞内活性酸素分子種濃度上昇の実証
        • e. IVF-ETへの応用
    • D. 受精卵の移送
      • 1. 卵管の構造からみた卵子, 受精卵の移送
      • 2. 卵管内膜上皮細胞の超微形態からみた受精卵の移送
      • 3. 卵管の排卵卵子の捕獲とその移送メカニズム
        • a. 文献的考察
        • b. 排卵に伴う卵管膨大部の運動性の亢進と卵移送に対する各種薬剤の影響
      • 4. 受精卵の移送と卵管粘液動態
        • a. 受精卵の移送
        • b. 卵管粘液の可視化とその動態
      • 5. 受精卵の移送障害の病態
        • a. 卵管性不妊の頻度
        • b. 卵管性不妊の原因と病態
        • c. 卵管子宮内膜症による受精卵移送障害
  • IV 着床
    P.115閲覧
    • A. 着床期の内分泌環境
      • 1. 着床と着床期
      • 2. implantation window
      • 3. 着床期における内分泌調節
        • a. 卵巣 (黄体)
        • b. 子宮 (子宮内膜)
        • c. 視床下部・下垂体
      • 4. 着床期の胚と内分泌環境
      • 5. 内分泌環境と着床
    • B. 胚発育とhatching
      • 1. 卵分割
      • 2. 緊密化
      • 3. 胞胚
      • 4. hatching
      • 5. assisted hatching
      • 6. 分割卵の質の評価法
      • 7. 機能的変化
        • a. 胚由来の遺伝子の活性化
        • b. 代謝
        • c. 産生物質
    • C. 着床の解剖学
      • 1. 着床に向けての生殖器の変化
      • 2. 胚の子宮内膜への対位と固着
      • 3. 胚の子宮内膜への浸潤
      • 4. 胎盤の発育
    • D. 子宮内膜の胚受容能
      • 1. 着床期子宮内膜にみられる変化
      • 2. implantation window
      • 3. 着床過程
        • a. 接着
        • b. 貫通
        • c. 浸潤
      • 4. 脱落膜化
      • 5. 実験動物から得られている知見
        • a. 免疫担当細胞
        • b. 性ステロイドホルモン
        • c. サイトカイン
        • d. シクロオキシゲナーゼ-2
        • e. プロラクチン
      • 6. 分泌期子宮内膜で増加するその他の因子
    • E. 着床の分子機構
      • 1. 着床現象の細胞生物学的, 分子生物学的解明
      • 2. 新しい細胞接着因子トロフィニンとその関連分子
        • a. 着床のin vitroモデルとしてのHT-H細胞およびSNG-M細胞
        • b. HT-H細胞およびSNG-M細胞間の接着をつかさどる分子の同定
        • c. トロフィニン, タスティン, ビスティンの特性
        • d. トロフィニンの着床への関与の可能性
        • e. トロフィニンとその関連分子の相互作用
      • 3. 今後の課題
    • F. 着床と免疫
      • 1. 同種移植片としての胎児
      • 2. 妊娠免疫機構に関するMedawarの仮説
      • 3. 現在考えられている免疫学的妊娠維持機構
        • a. 母体免疫抑制説
        • b. イムノトロピズム説
      • 4. Th1/Th2パラダイムと妊娠
      • 5. 妊娠維持免疫反応とHLA-G
        • a. 日本人におけるHLA-Gの多型性
        • b. HLA-G可溶型タンパク質
        • c. HLA-Gの妊娠維持における機能
        • d. 子宮脱落膜リンパ球によるHLA-Gの認識機序
      • 6. 妊娠合併症と免疫
        • a. 妊娠中毒症と免疫
        • b. 習慣流産と免疫
        • c. IUGRと免疫
  • V 受精障害
    P.187閲覧
    • A. 卵子異常
      • 1. 排卵および受精過程における卵子の変化
        • a. 減数分裂の再開
        • b. 細胞質成熟
        • c. 卵丘膨化
        • d. 卵子の受精能保持
        • e. 透明帯の精子受容体
        • f. 卵子細胞膜の精子受容体
        • g. 染色体の分離
        • h. 第2極体の放出
        • i. 染色体の脱凝縮
        • j. 減数分裂から体細胞分裂への移行
      • 2. 卵子の質的評価法
        • a. 顕微鏡による卵の形態学的評価
        • b. 卵胞液量による評価
        • c. 卵胞液中物質による評価
        • d. 卵子のATP濃度による評価
        • e. 卵丘細胞, 放射冠細胞の増殖能による評価
        • f. 顆粒膜細胞による評価
      • 3. 未受精卵の染色体分析
        • a. 従来の染色体分析法
        • b. FISH法を用いた染色体分析法
        • c. 母体年齢と染色体異常率
        • d. IVFとICSI間の比較
      • 4. その他
        • a. ICSI後の未受精卵を用いた形態学的検討
        • b. Hoechst 33342を用いたICSI後未受精卵の検討
    • B. 精子異常
      • 1. 精子形成障害
        • a. 精索静脈瘤
        • b. 染色体異常
        • c. 遺伝子異常
        • d. 停留精巣
        • e. 物理化学因子 (環境因子)
        • f. ムンプス精巣炎
        • g. immotile cilia syndrome (無動性線毛症候群)
      • 2. 精子成熟障害
        • a. 副性器の感染と精漿
        • b. 免疫因子
    • C. 抗透明帯抗体
      • 1. 透明帯の発生と構造
        • a. 透明帯の発生
        • b. 透明帯の構造
      • 2. 透明帯の機能
      • 3. 抗透明帯抗体と不妊症
        • a. 抗透明帯抗体の測定法
        • b. 不妊症患者血清中の抗透明帯抗体
      • 4. 抗透明帯抗体の受精阻害作用
        • a. 透明帯貫通試験
        • b. 抗透明帯自己抗体の透明帯貫通試験に及ぼす影響
      • 5. 抗透明帯抗体陽性患者の取り扱い
      • 6. 抗透明帯抗体と卵巣機能異常
      • 7. 抗透明帯自己抗体の産生メカニズム
    • D. 抗精子抗体
      • 1. 受精に関与する精子抗原
      • 2. 抗精子抗体の多様性
      • 3. 生殖管内での抗精子抗体
      • 4. 抗精子抗体による受精障害
        • a. 不妊治療から学んだ知見
        • b. in vitro受精実験
        • c. モノクローナル抗体による受精阻害実験
        • d. 抗精子抗体陽性患者血清による受精阻害実験
      • 5. 受精障害への対策
  • VI 着床障害
    P.237閲覧
    • A. 受精卵の染色体異常
      • 1. ヒトの生殖効率
      • 2. ヒト配偶子の染色体研究
        • a. 卵子
        • b. 精子
      • 3. ヒト受精卵の染色体研究
    • B. 黄体機能の異常
      • 1. 黄体機能の評価法
        • a. 基礎体温
        • b. 血中プロゲステロン測定
        • c. 子宮内膜日付診
        • d. 経腟超音波断層法
      • 2. 黄体機能調節機序
        • a. 黄体形成や維持に関与する調節因子
        • b. 黄体退縮因子の関与
      • 3. 黄体機能不全
        • a. 病因
        • b. 診断法
        • c. 治療
      • 4. 黄体機能と着床
        • a. サイトカインの役割
        • b. 細胞外マトリックスと黄体機能
        • c. 接着因子と黄体機能
        • d. エンドセリンと子宮内環境
    • C. 子宮の機能・形態異常
      • 1. 先天性子宮奇形の発症頻度
      • 2. 胎生期の子宮発生とその異常
      • 3. 先天性子宮奇形の診断
      • 4. なぜ流産が起きるか
      • 5. 先天性子宮奇形と妊孕性の障害
      • 6. 先天性子宮奇形の治療
        • a. 子宮内膜全面掻爬
        • b. 子宮鏡による中隔切除術
        • c. 開腹手術による子宮形成術
      • 7. 先天性子宮奇形に対する形成術の予後
    • D. 免疫異常
      • 1. 妊孕現象の同種免疫的側面と原因不明習慣流産に対する免疫療法
        • a. 妊娠の免疫的維持機構
        • b. 習慣流産に対する夫リンパ球免疫療法
      • 2. 自己免疫反応と妊孕現象
        • a. 抗リン脂質抗体症候群およびRAFS
        • b. 抗リン脂質抗体とその関連物質
        • c. 不育症における抗リン脂質抗体陽性率
        • d. 妊娠初期抗リン脂質抗体陽性群, 陰性群における妊娠予後の前方視的検討
        • e. 抗リン脂質抗体陽性不育症の流産絨毛の染色体分析
        • f. 抗リン脂質抗体による不育症発症のメカニズム
        • g. 抗リン脂質抗体陽性不育症の治療
  • VII 家畜繁殖学における新しい生殖技術
    P.289閲覧
    • 1. 体外受精と顕微授精
      • a. 体外受精
      • b. 顕微授精
    • 2. 初期胚の凍結保存
    • 3. 性判別
      • a. 精子の性判別
      • b. 胚の性判別
    • 4. 核移植
      • a. 哺乳類における核移植技術
      • b. 胚細胞核を用いた核移植
      • c. 培養細胞を用いた核移植
      • d. クローン動物作出研究の倫理的問題
    • 5. 遺伝子導入
  • Glossary
    P.305閲覧
  • 索引
    P.311閲覧
    • 和文索引
    • 欧文索引
  • 奥付