書籍名 |
臨床精神医学講座(全24巻) 第1巻 精神症候と疾患分類・疫学 |
出版社 |
中山書店
|
発行日 |
1998-04-10 |
著者 |
- 浅井昌弘(責任編集)
- 小島卓也(責任編集)
- 松下正明(総編集)
- 浅井昌弘(編集)
- 牛島定信(編集)
- 倉知正佳(編集)
- 小山司(編集)
- 中根允文(編集)
- 三好功峰(編集)
|
ISBN |
4521490611 |
ページ数 |
543 |
版刷巻号 |
第2刷 |
分野 |
|
シリーズ |
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閲覧制限 |
未契約 |
疾患分類の改訂に伴い診断法や治療法が大きく変容する精神科領域で、現在最も新しい分類法をもとに各種精神症候の最新知見を紹介し、疾患分類の各国での相違や疫学を解説。
目次
- 表紙
- 本巻の執筆者
- 目次
- 精神と行動の症候学
- I. 精神と行動の症候学について
- 1. 診察と病歴
- 2. 精神的現在症の記載方法
- 3. 行動の症状
- 4. 精神症状の計量化
- II. 基礎的精神機能
- A. 意識の障害
- 1. 意識混濁と意識変容
- 2. 意識障害の原因
- 3. 意識障害の見分け方
- 4. 意識障害と類似の状態
- a. 昏迷
- b. 無動無言症, 失外套症候群, 閉じ込め症候群
- c. 通過症候群
- d. 催眠
- 5. 精神科における意識の概念
- a. S. Freudによる心的構造における無意識
- b. Eyの器質力動論における意識
- c. 覚醒水準とヴィジランス
- 6. 意識の重要性
- 7. 意識障害の臨床例
- B. 知能の障害
- 1. 脳の進化と発達
- 2. 知的発達障害 (精神発達遅滞)
- a. "一般的な" 精神遅滞の特徴
- b. 自閉性障害の特徴
- c. 両者の比較
- 3. 痴呆にみる異常言動
- a. Alzheimer病に特徴的な振る舞い
- b. Pick病に特徴的な振る舞い
- C. 記憶の障害
- 1. 記憶
- 2. 記憶障害
- a. 健忘症候群の症状
- b. いろいろな健忘症候群
- c. 記憶障害の検査法
- D. 神経心理学からみた精神症候論
- 1. 全般的事項
- 2. 前頭葉の神経回路
- 3. 精神医学的症状と脳機能の変化
- a. 気分障害
- b. 不安障害
- c. 発動性欠乏と感情鈍麻
- d. 幻聴
- e. 自我障害
- 4. 神経心理学的症状
- a. 失語
- b. 失行
- c. 失認
- d. 脳梁症候群, 半球離断症候群
- e. 前頭葉症候群
- E. 認知科学と精神症状 ― 意味記憶と推論について
- 1. 意味記憶とその障害
- a. 意味記憶とは
- b. 感覚様式特異性
- c. カテゴリー特異性
- d. 意味記憶構造の崩壊
- 2. 推論とその障害
- a. 推論の心理学的および認知科学的研究
- b. 推論の神経心理学的研究
- III. 知覚, 思考の障害など精神内界の体験症状
- A. 知覚の障害 (錯覚, 幻覚, 幻覚症)
- 1. 知覚障害の諸病態
- 2. 幻覚に対する考え方 ― 幻覚小史
- B. 妄想をめぐって
- 1. 妄想研究の歴史的展望
- a. 妄想研究の萌芽
- b. ドイツの記述現象学 ― 妄想の定義
- c. チュービンゲン学派 ― 心因性妄想論
- d. その他
- 2. 妄想の内容による妄想の分類
- a. 被害妄想
- b. 微小妄想
- c. 誇大妄想
- d. 妄想性人物誤認
- 3. 精神疾患と妄想
- a. 精神分裂病
- b. 躁うつ病
- c. てんかん
- d. 非定型精神病
- e. いわゆる妄想性障害
- 4. 最近の妄想研究の動向
- C. 思考過程の症状
- 1. 思考過程の症状
- a. 精神分裂病に認められる思考過程の症状
- b. 躁うつ病に認められる思考過程の症状
- 2. 思考過程の症状についてさまざまな視点
- a. 言語学の視点
- b. 認知機能障害の視点
- c. 力動的視点
- d. 精神病理学的視点
- D. 強迫症状
- 1. 概念
- 2. 強迫症状の病態・病理
- a. 記述精神医学
- b. 力動精神医学
- c. 人間学的精神医学
- d. 森田神経質理論
- 3. 強迫症状の広がり
- a. 精神分裂病
- b. うつ病あるいは軽症うつ状態
- c. 境界例あるいは境界パーソナリティ障害
- d. 神経性無食欲症
- e. その他
- 4. 治療・予後
- E. 恐怖症状
- 1. 恐怖症状
- a. 広場恐怖
- b. 対人恐怖と社会恐怖
- c. 特定の恐怖症
- F. 身体表現性症状
- 1. 心気症
- 2. セネストパチー
- a. 臨床像
- b. 他の病態との鑑別
- c. セネストパチー関連の病態
- 3. 醜形恐怖
- 4. MHP (monosymptomatic hypochondriacal psychosis) ― 単一症候性心気妄想病
- 5. ヒステリー
- a. 転換症状
- b. Briquet症候群
- c. 他の病態との鑑別
- 6. 心身症
- IV. 感情・気分の障害
- A. 不安 / パニック発作
- 1. 不安
- a. 不安の概念をめぐって
- b. 不安反応と不安
- c. 不安反応の3つの表出軸
- d. 不安と身体症状 (自律神経症状) : 不安愁訴症候群
- e. 全般性不安障害
- 2. パニック発作
- 3. 過換気症候群
- a. 定義と概説
- b. 臨床症状と病態生理
- c. 過換気症候群における不安の意識とDSM-IV区分
- B. 抑うつ
- 1. うつ状態における症状
- a. 気分の変化
- b. 思考・認知面の変化
- c. 活動性, 行動面の変化
- d. 身体機能の変化
- e. 精神病症状
- 2. うつ状態のサブタイプ
- a. うつ病エピソードの重症度
- b. 内因性 (うつ病) の病像
- c. 非定型 (うつ病) の病像
- d. 慢性のうつ病
- C. 爽快感情
- 1. 躁状態における症状
- a. 気分の変化
- b. 思考・認知面の変化
- c. 活動性, 行動面の変化
- d. 身体機能の変化
- e. 精神病症状
- 2. 躁状態のサブタイプ
- a. 躁病エピソードの重症度
- b. 混合性エピソード
- c. 躁病エピソードの経過
- d. 二次性躁病
- e. 反応性躁病
- f. 小児期, 青年期の躁病
- D. 気分倒錯
- 1. 概念と定義
- 2. 気分倒錯の診断的価値について
- 3. 気分倒錯の背景にあるもの
- V. 意志と欲動の障害
- A. 総論的事項
- 1. 意志, 欲動の概念
- 2. 興奮と制止
- 3. 意欲障害 (低下, 亢進)
- a. 意欲低下 (減退)
- b. 意欲亢進
- c. 抑制低下
- B. 個々の欲動の障害
- 1. 食欲
- a. 食欲低下 (無食欲症)
- b. 食欲の亢進
- c. 異食症
- d. 拒食
- 2. 睡眠
- a. 不眠症
- b. 過眠症
- c. 睡眠覚醒リズムの障害
- d. 睡眠時随伴症
- 3. 性欲
- a. 性欲の亢進
- b. 性欲の低下
- c. パラフィリア
- d. 性同一性障害
- 4. 薬物
- a. 薬物依存
- b. 耐性
- c. 乱用
- d. 中毒
- e. フラッシュバック
- 5. 賭けごと
- VI. 自我関連症状
- A. 自我障害の総論
- 1. 自我障害の根本問題
- 2. 構造的アポリア
- 3. 起源のアポリア
- 4. 他者のアポリア
- 5. 結語 ― 自我の自然発生説批判
- B. 離人症
- 1. 概念・歴史
- 2. 症状・分類
- 3. 最近の診断基準
- 4. 頻度・発病年齢・性差
- 5. 病前性格
- 6. 成因
- 7. 診断・周辺症状
- a. 健常者・心因反応
- b. 人格障害ないし神経症
- c. うつ病
- d. 精神分裂病
- e. 身体因性疾患
- 8. 治療
- 9. 経過・予後
- C. させられ体験
- 1. 現象と概念・用語
- 2. 精神病理
- 3. "私が考えている" という意識 ― 先験的哲学と精神病理学
- 4. 19世紀のドイツ精神医学におけるさせられ体験
- 5. 20世紀前半のドイツ精神医学におけるさせられ体験
- 6. 今日の精神医学におけるさせられ体験 ― 1級症状をめぐるトピックス
- D. 解離症状と解離性障害
- 1. 解離症状と解離性障害の背景
- 2. 解離症状
- 3. 解離性障害と関連の深い疾患
- a. 急性ストレス障害, 心的外傷後ストレス障害
- b. Ganser症候群
- c. 境界パーソナリティ障害
- d. 摂食障害
- e. その他の疾患との関連
- 4. 解離のメカニズム
- 5. 今後の課題
- E. 多重人格
- 1. 概念・定義
- 2. 臨床研究の歴史 ― アメリカを中心とした多重人格障害への関心の再燃 (multiple personality epidemic) (Boor, 1982)
- 3. 診断の重要性と種々の症候
- a. 交代人格, 主人格, 原人格と人格の交代
- b. 多重人格障害 (MPD) の症候
- c. 診断学上の論争
- 4. 病因ならびに精神力動
- a. 心的外傷体験と解離
- b. 抑圧, 分裂, 解離の差異について
- 5. 治療のガイドライン
- 6. 鑑別診断
- 7. 予後
- 精神症状の数量的評価と面接基準
- I. 自己記入式質問票
- 1. 自己記入式質問票の効果と限界
- 2. 自己記入式質問票の妥当性および信頼性の確認
- 3. 一般健康調査・自覚症状調査
- a. 一般健康調査 General Health Questionnaire (GHQ)
- b. コーネル大学式健康調査表 Cornell Medical Index (CMI)
- 4. 性格検査
- a. ミネソタ多面人格テスト Minnesota Multiphasic Personality Inventory (MMPI)
- b. 矢田部-ギルフォード検査 (Y-G検査)
- c. モーズレイ性格検査 Maudsley Personality Inventory (MPI) および Eysenck Personality Questionnaire (EPQ)
- d. Personality Disorders Questionnaire (PDQ)
- e. CloningerらのTridimensional Personality Questionnaire (TPQ) Temparament Character Inventory (TCI)
- 5. 精神症状および精神障害
- a. 不安の調査票
- b. うつ病およびうつ状態
- c. 強迫性障害・強迫症状
- d. アルコール依存症
- e. 摂食障害
- f. 心身症
- 6. 親子関係 (養育態度など)
- II. 観察者による評価尺度
- 1. 評価尺度の種類
- 2. 評価尺度の信頼性と妥当性
- a. 評価尺度の構造化
- b. 評価尺度の項目数
- c. アンカー・ポイント
- d. 評価期間
- 3. 包括的評価尺度
- a. 簡易精神科評価尺度 Brief Psychiatric Rating Scale (BPRS)
- b. 陽性陰性症候群尺度 Positive and Negative Syndrome Scale (PANSS)
- c. 精神医学における症状評価と記録の手引 Arbeitsgemeinschaft fur Methodik und Dokumentation in der Psychiatrie-system (AMDP-system)
- d. 社会適応度
- e. その他の包括的尺度
- 4. 症状別評価尺度
- a. 不安症状
- b. 強迫症状
- c. 抑うつ症状
- d. 躁症状
- e. 陰性症状
- f. 陽性 (幻覚妄想) 症状
- 5. 薬物治療に伴う副作用
- III. 痴呆の評価尺度
- 1. 認知機能障害を測定するための尺度
- a. 質問式の認知機能障害を測定する尺度
- b. 観察式による認知機能障害を測定する尺度
- 2. 日常生活動作能力を測る尺度
- a. N式老年者用日常生活動作能力評価尺度 (N-ADL)
- b. 痴呆のための障害評価票 Disability Assessment for Dementia (DAD)
- 3. 痴呆の行動を測る尺度
- a. 問題行動評価尺度 (TBS)
- b. Cohen-Mansfild Agitation Inventory (CMAI)
- c. Cornell Scale for Depression in Dementia (CSDD)
- IV. 面接基準
- 1. 診断基準や構造化面接が生まれた背景
- 2. 診断面接基準, 構造化面接とは
- 3. 面接基準の臨床での有用性
- 4. 代表的な面接基準
- a. 包括的面接基準
- b. 気分障害用面接基準
- c. 人格障害用面接基準
- d. その他の面接基準
- 精神疾患の分類と疾患概念に関する歴史的概説
- I. 精神障害の分類・病名・診断などの歴史的概観
- 1. 歴史記述と精神医学における疾病学と症状学
- 2. 古代医学における精神疾病の位置づけと症状学
- a. 古代医学の成立と展開
- b. 『Hippokrates集典』における疾病概念, 疾病学と症状学
- c. 『Hippokrates集典』以後の疾病概念, 疾病学と症状学
- d. Celsusの疾病学と症状学
- e. Aretaiosの疾病学と症状学
- f. Galenosの疾病学と症状学
- g. 古代医学における幻覚・妄想論への補足
- h. ThrallesのAlexandrosにおける疾病学と症状学
- 3. 中世医学における精神疾病の分類および症状学
- a. 中世医学の背景と展開
- b. Avicennaの『医学典範』
- c. 中世医学の疾病学補遺
- 4. ルネッサンス医学における精神疾病の分類および症状学
- a. ルネッサンス医学の成立と展開
- b. F. Platterの疾病学と症状学
- 5. 近世医学における精神疾病の分類および症状学
- a. 近世医学の展開とGalenos主義の凋落
- b. 医物理学派とF. Hoffmannの疾病学と症状学
- c. G. E. Stahlのアニミスムスにおける疾病学と症状学
- d. 18世紀の疾病分類学と症状学
- 6. 結語 : 「精神医学の誕生」
- II. ヨーロッパの精神医学における疾患概念と臨床の歴史的概観
- 1. ヒストリオグラフィの問題
- 2. 18世紀の精神医学
- 3. 精神医学革命
- 4. "科学的" 精神医学を求めて
- III. アメリカ精神医学における疾患概念と分類の歴史的概観
- 1. 精神医学のはじまり
- 2. DSM-Iに向けて
- a. 患者群の変化
- b. 疾患分類への不満
- c. 疾病概念の変化
- 3. DSM-I
- 4. DSM-II
- 5. DSM-IIIに向けて
- 6. DSM-III
- 7. DSM-III-RとDSM-IV
- IV. WHOの精神障害に関する国際分類 (ICD)
- はじめに ― 国際疾病分類の歴史
- a. 国際統計協会による分類 (ICD-5まで)
- b. WHOによる分類 (ICD-6以降)
- c. 日本における死因統計分類との関係
- 1. 国際疾病死因分類 (ICD) における精神障害
- a. ICD-5まで
- b. ICD-6 (1948年) およびICD-7 (1956年) における精神障害
- c. ICD-8への改訂
- d. ICD-8 (1965年承認, 1967年出版) における精神障害
- e. ICD-8に対する用語集 (Glossary)
- f. ICD-9への改訂
- g. ICD-9 (1975年承認, 1978年出版) における精神障害
- 2. ICD-10 (1990年承認, 1992年出版) における精神障害
- a. ICD-10への改訂作業
- b. ICD-10の構成
- c. ICD-9との相違点
- d. 臨床記述と診断ガイドライン Clinical Descriptions and Diagnostic Guidelines (CDDG)
- e. 研究用診断基準 Diagnostic Criteria for Research (DCRあるいはDCR-10)
- f. 用語集 The Glossaries
- g. 多軸記載方式 Multiaxial Presentation (MAXあるいはMP)
- h. プライマリーケア版 Primary Care Version (ICD-10PC)
- i. その他のICD-10ファミリー
- j. 評価面接手段
- k. 臨床修正日本版 Japanese Clinical Modification (JCM)
- 3. ICD-10とDSM-IV
- まとめに代えて ― "世界中で使える共通言語としての病名と分類"
- V. 日本における精神疾患概念および分類の時代的変遷
- はじめに
- 1. 移入期
- 2. 総合期
- a. 心因性疾患
- b. 内因
- c. 非定型精神病
- d. その他
- 3. 標準期
- VI. 生物学的精神医学からみた疾患概念や分類の研究動向
- 1. 疾患単位による分類の提案
- 2. 疾患単位か症状群か
- 3. 力動精神医学の影響
- 4. 新クレペリン主義と生物学的精神医学の影響
- 5. 精神科診断分類と生物学的指標
- 6. 精神障害の異種性
- 7. 精神障害の合併
- 8. 分子遺伝学による遺伝的病因の特定
- 疫学的精神医学
- I. 日本における疫学的精神医学の資料と研究動向
- はじめに
- a. 疫学的精神医学の特徴 ― 精神保健統計と疫学の関係
- b. 精神保健法の変遷
- 1. 日本の"精神保健", "医療施設", "精神障害患者数の推移"
- a. 精神科病床数の推移
- b. 精神疾患患者数
- c. 精神疾患入院患者の在院期間
- d. 精神疾患退院患者数についての年次推移
- e. 入院形態別在院患者数
- f. 精神衛生法32条の通院医療費公費負担
- g. 社会復帰施設
- h. 老人福祉・保健施設の現況
- II. アメリカにおける疫学的精神医学の動向
- 1. 第一および第二世代の調査
- 2. ECAおよびNCS
- 3. 将来の方向
- 索引
- 奥付
参考文献
精神と行動の症候学
P.6 掲載の参考文献
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22) 厚生省公衆衛生局精神衛生課:我が国の精神衛生. 昭和57年版(1982)
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23) 厚生省公衆衛生局精神衛生課:我が国の精神衛生. 昭和58年版(1983)
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24) 厚生省保健医療局精神保健課:我が国の精神衛生. 昭和59年版(1984)
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