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書籍詳細

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書籍名 現代生物学大系(全14巻) 第14巻 生命の起源・進化
出版社 中山書店
発行日 1966-06-15
著者
  • 八杉龍一(監修)
ISBN 4521120377
ページ数 429
版刷巻号 第1刷
分野
シリーズ
閲覧制限 未契約

進化にはいくつもの面があり、また、進化に関係深い問題は、しばしば科学のいろいろの分野に分散している。それで、進化という問題をまとまった形で提示することは、なかなか容易でない。本書を編集するにあたっては、現代進化学の状態を考慮し、それが読者によく伝達されるように配慮した。(「はじめに」より)

目次

  • 表紙
  • 本大系の監修・編集 / 本巻の執筆 / 構成・美術
  • はじめに
  • 目次
  • 1. 進化の概論
    • インダクション1
    • I. 進化論の歴史
      • A. 目的論の立場
        • 1. アリストテレス
        • 2. ゲーテ
      • B. 機械論の系譜
        • 1. デカルト
        • 2. 18世紀の機械的唯物論者
        • 3. ビュフォンとエラスマス=ダーウィン
      • C. ラマルク
        • 1. 漸次的複雑化の説
        • 2. 環境への適応
        • 3. 進化の原因
        • 4. ラマルク説の背景
      • D. 進化論受容の前提
        • 1. 生物学の諸分科
        • 2. 資本主義的農業の発達
      • E. ダーウィン
        • 1. ダーウィン説の特徴
        • 2. 人為選択説
        • 3. 自然選択説
        • 4. ダーウィン説とラマルク説の比較
      • F. ダーウィン以後
        • 1. 生命の起源と人間の起源
        • 2. 変異の原因
        • 3. 反復説の問題
    • II. 進化の過程
      • A. 地球と生物の歴史
        • 1. 化石
        • 2. 地質時代とその年数
        • 3. 生物界の変遷
        • 4. 進化とはなにか
        • 5. 進化の証明といわれる事実
          • a. 分類学上の事実
          • b. 比較解剖学上および比較発生学上の事実
            • プレートI, II
          • c. 生物の分布および生態に関係する事実
          • d. 生理学上および生化学上の事実
        • 6. 生命の起源
        • 7. 進化のいろいろの面
          • a. 適応
          • b. 進化の規則性
          • c. 体制の複雑化と単純化
          • d. 進化の速度
          • e. 現象の発達
      • B. 生物の類縁と系統
        • 1. 類縁の判定と系統の構成
        • 2. 進化と発生の関係
          • a. ベアの法則とヘッケルの原則
          • b. ド=ビアによる個体発生の変化様式
        • 3. 系統の見方
          • a. 単系統と多系統
          • b. 系統の決め方
          • c. 進化の平行性と系統
        • 4. 生物界の系統図
          • プレートIII, IV
    • III. 進化の機構
      • A. 選択と種形成
        • 1. 進化要因論の骨組
        • 2. 集団遺伝学の数理モデル
          • a. ハーディ-ワインベルクの法則 (HARDY-WEINBERG law)
          • b. 突然変異の影響
          • c. 適応値と選択係数
          • d. その他いろいろの場合
        • 3. 選択の種々相
          • a. 保護色
          • b. 気候への適応など
          • c. 薬剤などへの耐性
          • d. 平衡多型現象の例
          • e. 遺伝子浮動の例
          • f. 安定化選択
          • g. 雌雄選択
          • h. 自然選択と定向進化
          • i. 退化と選択
        • 4. 隔離
        • 5. 種形成
          • a. 進化の素材としての突然変異
          • b. ポリジーン説
          • c. 雑種と倍数体
          • d. 同所的と異所的の種形成
          • e. 種形成と適応
      • B. 新形質の起源と進化のレベル
        • 1. 進化の連続性と不連続性
        • 2. 新形質あるいは新器官の起源
        • 3. 新遺伝子の起源
        • 4. 染色体数の変化
        • 5. 高いレベルの進化
  • 2. 古生物学からみた進化
    • インダクション2
    • I. 地質時代と生物
      • A. 地質時代における生物進化の実例
        • 1. 古生物と進化
        • 2. 大分類群の類縁と化石
        • 3. 化石にみられる進化の傾向
      • B. 系列と系統樹
        • 1. 系統樹と樹形図
        • 2. 種から種への系列
        • 3. 属から属への系列
        • 4. さらに上級の系列
        • 5. 根幹系列
        • 6. 進化の型
          • プレートV, VI, VII, VIII
      • C. 進化速度
        • 1. 進化速度の種類
        • 2. 形態速度
        • 3. 分類速度
      • D. 進化の様式
        • 1. 進化の法則
        • 2. 爆発的進化
        • 3. 適応帯
      • E. 環境との関係
        • 1. 内因と外因
        • 2. 大環境の要因
        • 3. メガサイクル
          • プレートIX, X
      • F. 移動と隔離
        • 1. 移動
        • 2. 進化の中心地と周辺部
        • 3. 進化の要因としての隔離
    • II. ヒトの進化
      • A. ヒトの特質
        • 1. 進化論とヒトの起源
        • 2. 動物としてのヒト
        • 3. 特殊化 (specialization) と一般化 (generalization)
        • 4. 霊長類の特徴
        • 5. 樹上生活と食性
        • 6. 直立歩行と手
        • 7. 大きくなる脳
        • 8. 脳頭蓋と顔面頭蓋
        • 9. ヒトの高次な体制
        • 10. 文化をもつ動物
          • プレートXI, XII
      • B. 霊長類の進化
        • 1. 霊長類のなかま
        • 2. 霊長類の発達
        • 3. ミッシング-リンク
        • 4. 人類時代の地質学
        • 5. 第三紀の霊長類
      • C. 化石人類
        • 1. 猿人 - アウストラロピテクス群
        • 2. 原人 - ピテカントロプス群
          • プレートXIII, XIV, XV, XVI
        • 3. 旧人 - ネアンデルタール人類
        • 4. プレサピエンス
        • 5. ホモ-ハビリス
        • 6. 新人 - 化石現生人類
        • 7. 日本人の起源
        • 8. 研究方法と将来の問題
  • 3. 生物の体制・機能と進化
    • インダクション3
    • I. 生命の起源
      • A. 地球上に有機物ができるまで
        • 1. 地球の進化と生命発生の環境
        • 2. 原始地球における有機物の一次的生成
        • 3. 紫外線照射による有機物の合成
        • 4. 放電による有機物の合成
        • 5. 地球表面における放射能のはたらき
      • B. 複雑な有機物の生成
        • 1. さまざまな有機物の化学的進化と触媒のはたらき
        • 2. 高次な生体物質の非生物的合成
        • 3. 高分子コロイドの生成とコアセルベーション
      • C. 基本的な生命現象のなりたち
        • 1. 代謝機構の進化
        • 2. 光合成と呼吸作用の発達
        • 3. 遺伝機構および制御機構の発達
        • 4. むすび
    • II. 細胞の進化
      • A. 細胞進化の研究の問題点
      • B. 細胞の起源
        • 1. コアセルベート説
        • 2. リピドミセル説
        • 3. 核タンパク説
      • C. 細胞の進化
        • 1. 単位膜説
        • 2. 細胞内共生説
      • D. 葉緑体の進化
        • 1. ランソウ植物 (Cyanophyta) の「葉緑体」 - クロマトプラズマ
        • 2. 紅ソウ植物 (Rhodophyta)
          • 実験I
        • 3. ミドリムシ植物 (Euglenophyta)
        • 4. 黄色植物 (Chrysophyta)
        • 5. 焔色植物 (Pyrrophyta)
        • 6. カッソウ植物 (Phaeophyta)
        • 7. 緑ソウ植物 (Chlorophyta)
        • 8. コケ植物 (Bryophyta)
        • 9. シダ植物
        • 10. 種子植物
        • 11. まとめ - 葉緑体の進化と系統との関係
      • E. その他の問題
        • 1. 光合成細菌
        • 2. 核・ミトコンドリアおよびゴルジ体について
    • III. 発生と進化
      • A. 発生と遺伝と進化
        • 1. 発生学と進化論
        • 2. 発生学と遺伝学
      • B. 生理学的変化から進化学的変化まで
        • 1. 生理現象の周期性
        • 2. もとにもどらない現象
        • 3. 系統発生的変化
      • C. 系統発生と個体発生
        • 1. 反復説をめぐる問題
        • 2. 個体発生が系統発生を刻みだす
        • 3. 個体発生と系統発生の関係を示す模式図
      • D. 進化過程と個体発生過程との類比
        • 1. 進化過程の法則と発生過程
        • 2. 両過程の類似性
      • E. 発生過程としての成長
        • 1. 発生と成長
        • 2. 成長曲線が示すもの
        • 3. 生物現象における時間
      • F. 形態形成の原因としての成長
        • 1. 成長と形態 - タムスンの座標法
        • 2. 相対成長
        • 3. 人体の形態の相対成長内説明
      • G. 脊椎動物の起源の問題
        • 1. 有索動物の形態的特徴
        • 2. ガルスタング説
        • 3. ホヤの発生とベリル説
      • H. 発生学と進化学
        • 1. 反復説の批判
        • 2. 幼形化 (ネオテニー) 幼期発生の意義
        • 3. 卵と進化
    • IV. 生理学・生化学の現象と進化 (進化の生化学)
      • まえがき - 進化の生化学
      • A. 食物と栄養要求
        • 1. 栄養要求の型
        • 2. 炭素要求
        • 3. ちっ素要求
        • 4. 栄養要求における進化
      • B. 消化系の進化
        • 1. 細胞内消化の持続
        • 2. 細胞外消化の進化
      • C. 生体色素
        • 1. 植物色素
        • 2. 血液色素
        • 3. 感光色素
      • D. ちっ素代謝
        • 1. 非タンパクちっ素の排出
        • 2. プリン代謝における酵素の進化
  • 4. 行動・生態と進化
    • インダクション4
    • I. 行動と進化
      • A. 行動の進化を研究する方法
      • B. 行動の生理学
        • 1. 感覚および神経系の発達
          • a. 感覚受容器
          • b. 神経系の発達
          • c. 脊椎動物の神経機能
        • 2. 内分泌系の発達
          • a. 内分泌系と行動
          • b. 性ホルモン
          • c. 脳下垂体ホルモン
          • d. 以上のまとめ
          • e. 無脊椎動物のホルモン
          • f. フェロモン
      • C. 行動の進化
        • 1. 行動の諸要因
        • 2. 摂取行動
        • 3. 性行動
        • 4. 社会的行動
        • 5. こん虫の社会
      • D. 進化に対する行動の役割
        • 1. 隔離
        • 2. 行動と淘汰
    • II. 地史・生態と進化 (植物)
      • A. 遺体群よりの植物共同体の復元
        • 1. 植物界の歴史的変化
        • 2. 古生態学と実験生態学
        • 3. 江古田遺体群層などの例
      • B. 分布の変化と適応
        • 1. 分布状態分化の動因
        • 2. 雑草についての研究例
        • 3. 生活形の問題
        • 4. 適応形態生成の例
          • 実験II
        • 5. 花とこん虫の相互関係
      • C. 植物の進化と種の生態
        • 1. 生態型と適応
        • 2. 植物共同体の発達と種間関係
    • III. 生態と地史 (動物)
      • A. 進化と適応の一般的関係
        • 1. 進化の要素
        • 2. 系統進化 (血統系列) と種内分化 (段階系列)
        • 3. 適応の成立機構
      • B. 生態的進化 (短期進化)
        • 1. 生態的な種の分化
          • a. 場所的隔離による分化
          • b. 社会的隔離による分化
        • 2. 社会的な種の分化
          • a. 種内関係
          • b. 種間関係
          • c. アリーおよびワインヌ=エドワードの自然界の社会法則
        • 3. 地理的な種の分化
          • a. 大陸における種の分化
          • b. 島における種の分化
          • c. 拡散性と分布
        • 4. ライト効果とメア効果
      • C. 地史的進化 (長期進化)
        • 1. 生態史的考察
        • 2. 地理 (史) 的考察
          • a. 大陸進化
          • b. 島嶼進化
          • c. 地質進化
    • IV. 性と生殖の進化
      • A. 有性生殖の意義
        • 1. 性と生殖
        • 2. 無性生殖
        • 3. 性の出現と発達
      • B. 生殖の進化
        • 1. 微生物の有性生殖
        • 2. ゾウリムシの接合とタイヨウチュウのペドガミー
        • 3. 配偶子の分化
        • 4. 細胞群体の性分化
        • 5. 卵と精子
      • C. 媒精の発達
        • 1. 体外受精の場合
        • 2. 体内受精
      • D. 生殖器官の発達と生殖様式
        • 1. 脊椎動物の雌性生殖輸管の発達
        • 2. 外部生殖器官の分化
  • 参考書
    P.367閲覧
  • 和文索引
    P.369閲覧
  • 欧文索引
    P.377閲覧
  • 挿図索引
    P.380閲覧
  • 奥付

参考文献

1. 進化の概論

P.367 掲載の参考文献

  • 1) 芦田譲治他編:進化と生命の起源(現代生物学講座), 共立出版, 1958
  • 2) 丘英通編:ダーウィン進化論百年記念論集, 日本学術振興会, 1960
  • 3) 木原均・岡田要編:進化(現代の生物学), 共立出版, 1951
  • 4) 駒井卓:遺伝学に基く生物の進化, 培風館, 1963
  • 5) 坂本峻雄編:生命の歴史(現代の自然観), 岩波書店, 1961
  • 6) 佐藤重平:基礎進化学, 裳華房, 1954
  • 7) 鹿間時夫:進化学, 朝倉書店, 1961
  • 8) 徳田御稔:改稿・進化論, 岩波書店, 1958
  • 9) 徳田御稔:進化学入門, 紀伊国屋書店, 1963
  • 10) 徳田御稔編:現代の進化論, 理論社, 1953
  • 11) 宮地伝三郎編:ダーウィニズムと現代の諸科学, 理論社, 1958
  • 12) 八杉龍一:進化学序論-歴史と方法-岩波書店, 1965
  • 13) 八杉龍一他編:進化-その必然と偶然(生命の科学), 中山書店, 1956
  • 14) アンフィンゼン(長野敬訳):進化の分子的基礎, 白水社
  • 15) ギエノー(日高敏隆訳):種の起源, 白水社
  • 16) ドブジャンスキー(駒井卓・高橋隆平訳):遺伝学と種の起源, 培風館
  • 17) ハンソン(八杉龍一訳):動物の分類と進化, 岩波書店
  • 18) レペデフ(渋谷寿夫訳):ダーウィニズム, 3巻, 明治図書
  • 19) ANFINSEN, C. B. :The Molecular Basis of Evolution, 1959
  • 20) DOBZHANSKY, TH. :Genetics and the Origin of Species, 3rd, Ed. , 1951
  • 22) DODSON. E. O. :Evolution, 1952
  • 24) HEBERER, G. :Die Evolution der Organismen. Ergebnisse und Probleme der Abstammungslehre, herausgegeben von G. Heberer, 5 Lief. , 2te Aufl. , 1954〜7
  • 25) GUYENOT. E. :L'origine des especes. Coll. Que sais-je?
  • 26) HANSON, E. D. :Animal Diversity, 1961
  • 27) HUXLEY, J. S. :Evolution, the Modern synthesis, 1942
  • 28) HUXLEY, J. S. :Evolution in Action, 1953
  • 29) HUXLEY. J. S. (ed. ):Evolution as a Process, 1954

P.368 掲載の参考文献

  • 32) RENSCH, B. :Neuere Probleme der Abstammungslehre, 2te Aufl. , 1954
  • 33) RENSCH, B. :Evolution above the Species Level, 1959
  • 35) SHULL, A. F. :Evolution, 2nd ed. , 1951
  • 36) SIMPSON, G. G. :The Major Features of Evolution, 1953
  • 37) SMITH, J. M. :The Theory of Evolution, 1958 (A Pelican Book)
  • 38) Tax, S. (ed. ):Evolution after Darwin The University of Chicago Centennial. 3vols. , 1960