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書籍詳細

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書籍名 新・芯から支える ―実践リハビリテーション心理―
出版社 荘道社
発行日 2006-08-28
著者
  • 大田仁史(著)
ISBN 4915878538
ページ数 165
版刷巻号 初版第1刷
分野
閲覧制限 未契約

何より、筆者が訴えたいのは、心という目にすることができないものを大切にするには、接する者がそれを深く理解しなければならないということです。たとえ十分であっても、見えないものは関わる者がその思いをもたなければ、そのこと自体が支援の対象にならないからです。

目次

  • 表紙
  • 序にかえて
  • 目次
    P.11閲覧
  • 第一章 退院してからが本当のリハビリテーション
    P.19閲覧
    • 1 退院しないとわからないこと
      • 予想は貧弱
      • 在宅生活に関わる要因
      • 退院してわかる
    • 2 物心のソフトランディングを
      • 見えない滑走路の様子
      • 見えないものは、忖度しなければ存在しない
  • 第二章 元気が出ない理由
    P.27閲覧
    • いわゆるやる気の話
    • 1 生活感覚のとまどい
      • [1] 入院生活は他人に組み立てられた生活
        • 主体性が奪われる
        • ツアーのような入院生活の流れ
      • [2] 時間が足りない
        • 時間が足りない
        • 何事にも、とてつもなく時間がかかる
        • 健常者に我慢ができるか
        • 高速道路に乗った遅い車か
        • 生活の中身を省くということ
        • IL運動
      • [3] 量が減ったうえに中身も変わる
        • 前の日に予習
        • スパゲッティ
        • 入院中の対策 (援助者側)
        • 退院後の対策 (当事者側)
    • 2 社会的孤立と孤独感
      • [1] 生きる力を殺ぐ孤独感
        • 一人では生きていけない
        • 家族の中でも孤独感
        • 「孤独地獄」
        • 自殺した頸髄損傷の青年
        • 人に見られるのが恥ずかしい
      • [2] 三つの孤立
        • 孤独の中身
        • 入院中の対策
        • 退院後の対策
    • 3 獲得された無力感
      • やる気がないのは性格か
      • だんだんやる気がなくなる心理
      • ハンモックの犬の実験
      • 行動するたびに味わう無力感
      • 効力感とは
      • 自己変革にはエネルギーが必要
      • 生きる力を奪う無力感
      • 「やさしい子」
      • そっ啄同時
      • 入院中の対策
      • 退院後の対策
    • 4 役割の変化と混乱
      • [1] 二つの役割
        • 行動役割と関係役割
        • ライフステージと役割の変化
        • もともと人は依存的存在
        • 弱者の役割
        • 一〇人で走れば
        • かばい手
        • ネガティブデータ
      • [2] 障害者の役割
        • 固有の役割
        • 増幅される心の動き
        • 失うことと得ること
        • 仲間の中での役割
        • 入院中の対策
        • 退院後の対策
    • 5 目標の変更ないしは喪失
      • 息子の五〇回忌を目標に
      • 目標があれば堪えられる
      • ADLの自立は人生の目標にならない
      • 予定がない無構造の時間
      • 未来に対する関心の希薄化
      • 行く (生き) 甲斐には仲間が必要
      • 仲間は誰か
      • 仲間と目標を立て向かっていくのが最高の「生きがい」
      • 入院中の対策
      • 退院後の対策
    • 6 可能性がわからない
      • リハビリテーション医療の流れ
      • 患者の思いと病院の目標との差
      • 病院が考えている退院の目標
      • 何ができるのだろうか
      • キャバレーで踊った社長
      • 失語症の人たちとロンドン、スイスへ
      • 人の想像など貧弱
      • 思いの半分は叶う
      • 沖縄へのメンソーレの旅
      • 専門家の役割は可能性を見いだすこと
      • 一身にして二世を経るがごとく
      • 変わっていく、という可能性
      • 入院中の対策
      • 退院後の対策
    • 7 障害の悪化や再発の不安
      • わずかの体調の変化に怯える
      • 何年経っても不安は残る
      • 恐れず侮らず、なのだが
      • すぐに解決できない
      • 体調の変化は新たな、そして貴重な経験
      • 不安をもつ生活をまわりが理解すること
      • 不安を抱きながらも広がる生活
      • 入院中の対策
      • 退院後の対策
      • 「ふれあい」と「笑顔」を求めて
  • 第三章 リハビリテーションにおけるアート
    P.141閲覧
    • 1 援助の基本・共感するということ
      • 人間は専門職種で関わりきれるか
      • ころころ変わる心に添って
      • 共感してあげられたら鎮痛剤の量が減った
      • 共感するとは
    • 2 援助者の態度・からだを通して心にふれる
      • ケアする者の感性
      • 感性と技術
      • リハビリテーションの援助の基本
      • 「皮膜の間」の援助者の「演技」
      • 信頼信号と矛盾信号
      • 「良い」援助者とは
  • あとがき
    P.155閲覧
  • 付録
    P.159閲覧
  • 引用・参考文献
    P.162閲覧
  • 奥付

参考文献

あとがき

P.162 掲載の参考文献

  • (1) 竹内孝仁 「ケースマネージメントをすすめるための在宅ケアの基本」 総合ケア 4巻1号, 医歯薬出版, 1994年
  • (2) 大田仁史 『リハビリ・エッセイ-心にふれる』 荘道社, 1993年
  • (3) 木原武一 『孤独の研究』 PHP研究所, 1993年
  • (4) 芥川龍之介 『孤独地獄『(芥川龍之介小説集3) 岩波書店, 1987年
  • (5) 広田君美 「リハビリテーションと自立の心理学的考察」 リハビリテーション医学, 21巻, 医学書院, 1984年
  • (6) 森山志郎著, 大田仁史監 『心が動く-脳卒中片マヒ者・心とからだ十五年』 荘道社, 2001年
  • (7) 星野富弘 『風の旅』 立風書房, 1982年
  • (8) V・E・フランケル著, 霜山徳爾訳 『夜と霧』 みすず書房, 1961年
  • (9) 島崎敏樹 『生きるとはなにか』 岩波新書, 1974年
  • (10) 沢村誠志, 他編 『地域リハビリテーション白書2』 三輪書店, 1998年
  • (11) 遠藤尚志 『「失語症友の会」国際交流の旅』 生きいきジャーナル 2巻4号, 医歯薬出版, 1992年
  • (12) 大田仁史 『「リハビリ訓練教室」参加の効果に関する研究』 東京都目黒区碑文谷保健所, 1985年
  • (13) 水島繁美, 他編『精神心理的アプローチによるリハビリテーション医学』 医歯薬出版, 1992年
  • (14) 清原迪夫 『痛みの周辺』 東京大学出版会, 1978年
  • (15) 清原迪夫 『痛みと闘う』 東京大学出版会, 1979年
  • (16) 細川宏 『病者・花』 現代社, 1977年
  • (17) 日野原重明 『講演集(2)「病み, 老いる人間へのケア-私のアプローチ」』 医学書院, 1991年
  • (18) ウィリアム・オスラー著, 日野原重明, 他訳 『講演集「平静の心」』 医学書院, 1991年
  • (19) デズモンド・モリス 『マンウォッチング』 小学館, 1991年
  • (20) 大田仁史 『地域リハビリテーション原論 Ver4』医歯薬出版, 2006年