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書籍詳細

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書籍名 新女性医学大系 13 排卵障害
出版社 中山書店
発行日 2000-01-31
著者
  • 武谷雄二(総編集)
  • 青野敏博(編集)
  • 麻生武志(編集)
  • 中野仁雄(編集)
  • 野澤志朗(編集)
  • 青野敏博(担当編集)
ISBN 4521541917
ページ数 357
版刷巻号 第1版第1刷
分野
シリーズ 新女性医学大系
閲覧制限 未契約

排卵障害の原因は多岐にわたり、その原疾患や症状をそのまま放置しておくと不妊症等の重篤な疾患ともなりかねません。病態によっては薬物療法や手術が奏効することもあり、できるだけ早期の治療が必要とされています。本巻では、排卵障害の病因、病態からその症状、年齢別の治療法等に至るまで、また、治療に伴って起こりうる多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群について記述しています。不妊治療や生殖補助医療の基礎知識としても臨床上必携の書です。

目次

  • 表紙
  • 執筆者一覧
  • 目次
  • I 排卵障害の病因と病態
    • はじめに
    • 1. 排卵のメカニズム
    • 2. 卵巣周期とアポトーシス
    • 3. 排卵障害の部位
    • 4. 排卵障害の病因と病態
      • a. 高プロラクチン血症
      • b. 視床下部性排卵障害
      • c. 多嚢胞性卵巣症候群 / 機能性卵巣アンドロゲン過剰症
      • d. 早発卵巣障害
  • II 加齢と卵巣機能およびその異常
    P.19閲覧
    • 1. 思春期の生殖内分泌機能と排卵障害
      • a. 思春期の発来機構と生殖内分泌機能
      • b. 思春期に特徴的な排卵障害
    • 2. 性成熟期の生殖内分泌機能と排卵障害
      • a. 性成熟期の生殖内分泌機能
      • b. 性成熟期に特徴的な排卵障害
    • 3. 産褥期の生殖内分泌機能と排卵障害
    • 4. 更年期の生殖内分泌機能と排卵障害
  • III 排卵障害の症状とその治療
    P.35閲覧
    • はじめに
    • 1. 排卵障害の分類
      • a. 視床下部性排卵障害
      • b. 下垂体性排卵障害
      • c. 多嚢胞性卵巣症候群
      • d. 卵巣性排卵障害
      • e. その他の排卵障害
    • 2. 排卵障害の診断法
      • a. 原発性無月経の診断法
      • b. 続発性無月経の診断法
      • c. 排卵障害に起因する子宮出血の診断法
    • 3. 排卵障害の治療法
      • a. 性ステロイドホルモン療法
      • b. ブロモクリプチン療法
      • c. 排卵誘発法
  • IV 鑑別診断
    P.51閲覧
    • はじめに
    • 1. 排卵障害の鑑別診断に必要な問診および全身所見の見方
    • 2. 排卵障害の鑑別に必要な検査
      • a. 基礎体温の測定
      • b. 超音波検査
      • c. ホルモン検査
      • d. ホルモン負荷試験
      • e. その他
    • 3. 排卵障害の鑑別診断のステップ
  • V 排卵障害の分類と治療
    P.67閲覧
    • A. 視床下部 - 下垂体性排卵障害
      • はじめに
      • 1. 視床下部性排卵障害
        • a. GnRH単独欠損症
        • b. 視床下部領域の器質的障害
      • 2. 下垂体性排卵障害
        • a. GnRH受容体遺伝子の異常
        • b. ゴナドトロピン遺伝子の異常
        • c. 血管病変や血流減少による下垂体機能不全
        • d. empty sella症候群
        • e. 下垂体腫瘍
      • おわりに
    • B. 肥満・やせと排卵障害
      • はじめに
      • 1. 肥満と排卵障害
        • a. 肥満の定義
        • b. 肥満をきたす疾患
        • c. 肥満の契機・原因
        • d. 肥満に伴う排卵障害の頻度
        • e. 肥満に伴う無月経の原因
        • f. 肥満に伴う排卵障害の治療
      • 2. やせと排卵障害
        • a. 単純性体重減少性無月経と神経性食欲不振症
        • b. 体重減少性無月経の発生頻度
        • c. 体重減少性無月経の排卵障害の程度
        • d. 体重減少性無月経の長期的予後
        • e. 体重減少性無月経患者の妊孕性
        • f. 体重減少性無月経への対処
        • g. 体重減少性無月経と骨塩量低下
      • おわりに
    • C. 神経性食欲不振症
      • 1. 定義・概念, 歴史, 疫学
        • a. 定義・概念
        • b. 歴史
        • c. 疫学
      • 2. 病因と病態生理
        • a. 心理社会的要因
        • b. 疫学的発生要因
        • c. 摂食調節機構の破綻
      • 3. 症状と検査所見
        • a. 精神的異常
        • b. 身体症状
      • 4. 診断
        • a. 診断基準
        • b. 鑑別診断
      • 5. 治療
        • a. 精神科的治療
        • b. 内科的治療
        • c. 婦人科的治療
      • 6. 予後
        • a. 一般的予後
        • b. 予後に影響する因子
    • D. 多嚢胞性卵巣症候群 (PCOS)
      • はじめに
      • 1. PCOSの概念
        • a. Stein-Leventhalの業績
        • b. 高LH血症
        • c. 高アンドロゲン血症
        • d. インスリン抵抗性
      • 2. PCOSの病態
        • a. 視床下部 - 下垂体系
        • b. 卵巣
        • c. 副腎皮質
        • d. インスリン抵抗性
        • e. 病態生理のまとめ
      • 3. PCOSの診断基準
        • a. 臨床症状
        • b. 内分泌検査所見
        • c. 卵巣の形態的変化
        • d. 診断基準
      • 4. 治療
        • a. 治療方針
        • b. 多毛, 男性化の治療
        • c. 排卵の誘発
        • d. 長期予後
      • まとめ
    • E. 卵巣性排卵障害
      • はじめに
      • 1. 性分化と卵巣の発生
      • 2. 卵巣性排卵障害の分類とその病態
        • a. 卵巣性原発性排卵障害・無月経
        • b. 卵巣性続発性排卵障害・無月経
      • 3. 治療法
        • a. 卵巣性原発性排卵障害・無月経, 性腺形成不全症の治療
        • b. 卵巣性続発性排卵障害・無月経の治療
    • F. 高プロラクチン血症
      • 1. 概念
      • 2. プロラクチンの生理
        • a. 正常値
        • b. 生理的変動
        • c. 生理作用
      • 3. 高プロラクチン血症の頻度
      • 4. 高プロラクチン血症の症状
        • a. 乳漏症
        • b. 月経異常
        • c. 不妊
        • d. 多毛症
      • 5. 高プロラクチン血症の原因
        • a. 間脳障害
        • b. 下垂体腫瘍
        • c. 原発性甲状腺機能低下症
        • d. 薬剤服用に伴うもの
        • e. その他
      • 6. 高プロラクチン血症の鑑別診断
        • a. 初診時の検査
        • b. 再来時の検査結果の判定とその対応
      • 7. 高プロラクチン血症による性機能障害の病態
        • a. 高プロラクチン血症婦人にみられる間脳 - 下垂体系の機能異常の特徴
        • b. 高プロラクチン血症による性機能障害の中枢性メカニズム
        • c. 高プロラクチン血症による性機能障害の卵巣性メカニズム
      • 8. 高プロラクチン血症の治療
        • a. プロラクチノーマ
        • b. 機能性高プロラクチン血症
        • c. 薬剤服用に伴うもの
        • d. 原発性甲状腺機能低下症
    • G. 高アンドロゲン血症
      • はじめに
      • 1. アンドロゲンの由来
        • a. 卵巣
        • b. 副腎
        • c. その他
      • 2. 高アンドロゲン血症の診断
        • a. アンドロゲン産生腫瘍
      • 3. 多毛症
        • a. 皮膚におけるアンドロゲンの効果発現機序
        • b. 多毛症の診断
      • 4. 高アンドロゲン血症を伴う排卵障害の治療
        • a. クロミフェン + デキサメタゾン
        • b. 外科的処置
      • 5. 多毛症の治療
        • a. 経口避妊薬
        • b. 抗アンドロゲン薬
      • おわりに
    • H. 黄体機能不全
      • 1. 黄体機能不全の概念・定義
      • 2. 黄体機能不全の原因
        • a. 中枢レベルでの異常
        • b. 卵巣レベルでの異常
        • c. 子宮レベルでの異常
        • d. その他
      • 3. 黄体機能不全の診断と頻度
        • a. 基礎体温
        • b. 血中プロゲステロン値, プロゲステロン / エストラジオール比
        • c. 子宮内膜日付診
        • d. 超音波断層検査
        • e. その他
      • 4. 黄体機能不全の治療と対象
        • a. 卵胞発育の是正
        • b. 排卵過程の是正
        • c. 黄体期賦活・補充
        • d. 代謝性・内分泌疾患の改善
      • 5. 体外受精 - 胚移植における黄体機能不全とその治療
        • a. 体外受精 - 胚移植周期における黄体機能
        • b. 治療
      • 6. 黄体化未破裂卵胞 (LUF)
        • a. LUFとその関連疾患
        • b. LUFの原因
        • c. LUFの発生頻度
        • d. LUFの診断
        • e. LUFの治療と対象
  • VI 排卵障害治療の実際
    P.181閲覧
    • A. 性ステロイドホルモン療法
      • はじめに
      • 1. 性ステロイドホルモン剤の種類
        • a. エストロゲン剤
        • b. プロゲストーゲン剤
        • c. EP合剤
      • 2. 性ステロイドホルモン剤の基礎事項
        • a. Kuppermanの5原則
        • b. 性ステロイドホルモン剤の選択原則
        • c. 性ステロイドホルモン剤の主な投与形式
      • 3. 性ステロイドホルモン療法の適応疾患
        • a. 黄体機能不全
        • b. 無排卵周期症
        • c. 機能性子宮出血
        • d. 第1度無月経
        • e. 第2度無月経
        • f. 月経困難症
        • g. 月経周期の移動調整
      • 4. 性ステロイドホルモン療法の副作用
      • おわりに
    • B. クロミフェン療法
      • はじめに
      • 1. クロミフェンの作用機序
        • a. クロミフェンの化学構造と薬理作用
        • b. クロミフェンの排卵誘発機序
        • c. クロミフェンの黄体への作用
      • 2. クロミフェン療法の実際
        • a. クロミフェン療法の適応と治療成績
        • b. クロミフェン療法の流産率と催奇形性
        • c. クロミフェン療法の副作用
        • d. クロミフェンの投与方法
      • 3. クロミフェン療法の問題点
        • a. 頸管粘液分泌不全
        • b. 黄体化未破裂卵胞
        • c. 子宮内膜への影響
        • d. 胚発育の障害
      • 4. クロミフェンのバリエーション療法
        • a. クロミフェン - エストロゲン療法
        • b. クロミフェン - ゲスターゲン療法
        • c. クロミフェン - hCG療法
        • d. プレドニゾロン - クロミフェン療法
        • e. プロモクリプチン - クロミフェン療法
        • f. クロミフェン - 温経湯療法
      • 5. ゴナドトロピン療法への切り換えのタイミング
    • C. ゴナドトロピン療法
      • はじめに
      • 1. 単一卵胞発育および卵の成熟過程に対するゴナドトロピンの作用
      • 2. ゴナドトロピン製剤の薬理動態と製剤選択
      • 3. ゴナドトロピン療法の適応と限界
      • 4. ゴナドトロピン療法の実際
        • a. ゴナドトロピン療法時のモニタリング
        • b. hCG製剤への切り換えのタイミング
        • c. hCG投与日の発育卵胞数とOHSSおよび多胎妊娠の発生との関連
        • d. 黄体機能賦活法
      • 5. 副作用予防・軽減のための排卵誘発法
        • a. hMG (FSH) 製剤の投与法
        • b. hCG製剤の投与法
        • c. FSH-GnRHパルス療法
        • d. GnRH agonist併用ゴナドトロピン療法
        • e. GH併用ゴナドトロピン療法
      • 6. ゴナドトロピン療法と婦人科悪性腫瘍との関連
    • D. ドーパミンagonist療法
      • 1. 概説
      • 2. ドーパミンagonistの種類と薬理作用
        • a. ドーパミンagonistの開発の経緯
        • b. ドーパミンagonistの薬理作用
        • c. 各種のドーパミンagonistのプロラクチン分泌抑制効果と副作用
      • 3. ドーパミンagonist療法の実際と治療成績
        • a. 機能性高プロラクチン血症
        • b. 潜在性高プロラクチン血症
        • c. 下垂体腺腫
        • d. 薬剤服用に伴うもの
        • e. 多嚢胞性卵巣症候群
      • 4. 児の予後
    • E. GnRHパルス療法
      • はじめに
      • 1. パルス療法の原理と適応
        • a. 排卵誘発の原理
        • b. 適応
      • 2. GnRHパルス療法の実際
        • a. 携帯用間欠注入ポンプ
        • b. 投与ルート
        • c. パルス周期
        • d. パルス量
        • e. 黄体機能の維持
      • 3. パルス療法の成績
        • a. 排卵誘発率と妊娠率
        • b. 多胎妊娠率と流産率
      • 4. パルス療法の問題点
        • a. 多発排卵, 多胎妊娠への対策
        • b. PCOSに対する工夫
        • c. パルス療法の無効例
      • 5. パルス療法の長所と短所
      • おわりに
    • F. 漢方療法
      • はじめに
      • 1. 当帰芍薬散
        • a. 作用機序
        • b. 臨床効果
        • c. 投与対象患者
      • 2. 温経湯
        • a. 作用機序
        • b. 臨床効果
        • c. 投与対象患者
      • 3. 芍薬甘草湯
        • a. 作用機序
        • b. 臨床効果
        • c. 投与対象患者
      • 4. 桂枝茯苓丸
        • a. 作用機序
        • b. 臨床効果
        • c. 投与対象患者
      • まとめ
    • G. 卵巣への外科的療法
      • はじめに
      • 1. 外科的治療法
        • a. 卵巣楔状切除術 (開腹)
        • b. 腹腔鏡下手術
      • 2. 排卵誘発機序
        • a. 卵巣楔状切除術
        • b. 卵巣壁蒸散術
      • 3. 対象患者
      • 4. 治療効果
      • 5. 流産率低下の可能性
      • 6. 副作用
      • まとめ
    • H. 卵胞発育・排卵のモニター
      • はじめに
      • 1. 自然周期での卵胞成熟と排卵予知
        • a. 基礎体温
        • b. 超音波断層法
        • c. 血中ホルモン測定
        • d. エストロゲンの生物活性をみる方法
        • e. 尿中LH測定法
      • 2. 過排卵周期の卵胞モニタリング
        • a. クロミフェン周期
        • b. hMG-hCG療法とhCG切り換えのタイミング
      • 3. IVF-ET療法時の卵胞モニタリング
        • a. クロミフェンを用いた卵巣刺激法
        • b. ゴナドトロピンを用いた卵巣刺激法
      • 4. 人工授精 (AIH) のタイミング
      • おわりに
  • VII 排卵障害治療の問題点
    P.291閲覧
    • A. 卵巣過剰刺激症候群 (OHSS)
      • はじめに
      • 1. OHSSの病態
        • a. 卵巣血管網構築と性周期
        • b. OHSSの関連因子
      • 2. OHSSの発生頻度とリスクファクター
      • 3. OHSSの症状と分類
        • a. 性ステロイドホルモンの過剰産生
        • b. 卵巣腫大
        • c. 腹水・胸水の貯留
        • d. 血液算定
        • e. 血液生化学
        • f. X線・血液ガス分析
        • g. 中心静脈圧測定
      • 4. 重症度分類による治療法
        • a. 総合的管理方針
        • b. 軽症OHSSの治療
        • c. 中等症OHSSの治療
        • d. 重症OHSSの治療
      • 5. OHSSの予防法
        • a. 単一排卵誘発法
        • b. step up法, step down法
        • c. hCG投与中止, 延期 (coasting) 法
        • d. hMG-GnRHa法
        • e. 選択的卵胞減数法
        • f. 卵胞穿刺
        • g. 予防的抗凝固療法
        • h. 予防的アルブミン製剤投与
        • i. 全胚凍結
      • おわりに
    • B. 多胎妊娠
      • はじめに
      • 1. 多胎妊娠はどういうときに起こるか
      • 2. 多胎妊娠の診断
      • 3. クロミフェンによる多発卵胞発育の機序とその対策
      • 4. hMG療法における多発卵胞発育の機序とその対策
      • 5. 単一卵胞発育機序
      • 6. hMGの漸減投与法 (step-down法) とその成績
      • 7. 血中FSH濃度と卵胞発育
      • 8. hMG療法の実際
        • a. hMG初期量の設定
        • b. 低用量漸増・漸減法
      • 9. hCG投与キャンセルの目安
      • 10. 種々のhMG投与法とその成績
      • おわりに
  • Glossary
    P.329閲覧
  • 索引
    P.333閲覧
    • 和文索引
    • 欧文索引
  • 奥付