書籍名 |
B型肝炎の解説決定版 |
出版社 |
日本プランニングセンター
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発行日 |
1987-11-01 |
著者 |
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ISBN |
4931197094 |
ページ数 |
151 |
版刷巻号 |
第3刷 |
分野 |
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閲覧制限 |
未契約 |
必要な不安をまき散らされているウイルスはなく、B型ウイルスをもっている人はそれぞれ多少の差はあれ、不愉快な経験をしたことがあるのではないかと思われる。本書ではそれらがいかに誤解であるかを明らかにした。第二に抗原・抗体を分りやすく解説し、第三に予防対策などについては、実際に応じた具体的な実例をもって解説した。(序文より)
目次
- 表紙
- 目次
- はじめに
- 1. B型肝炎ウイルスのポイント-最近の知見も含めて-
- a. ウイルス肝炎の中のB型肝炎
- b. B型肝炎ウイルス
- c. 最近の知見
- d. ウイルスが入れば肝炎になるのか
- e. δ抗原
- 2. B型肝炎ウイルスマーカーの正しい読み方
- a. 測定法
- b. 読み方の要点
- c. HBs抗原陽性はウイルスに感染していることを示す
- d. HBs抗体陽性は二度と同じB型肝炎にかからない
- e. HBs抗体陽性は以前, 肝炎になったので危険であるというまちがい
- f. HBs抗体陽性だからB型肝炎であるというまちがい
- g. HBc抗体は血中では測定できず日常検査には用いない
- h. 高抗体価のHBc抗体は現在感染していることを示す
- i. 低抗体価のHBc抗体は既往の感染を示す
- j. IgM型HBc抗体陽性は初感染を示す
- k. HBe抗原が陽性なら感染性が強い
- l. HBe抗体が陽性なら感染性は弱い
- m. HBe抗原, 抗体はあくまでHBs抗原が陽性の下での問題である
- n. DNAポリメラーゼ
- o. HBV DNA
- 3. HBウイルスキャリアー
- a. HBウイルスキャリアーとは
- b. HBウイルス集積家系
- c. 世界のHBウイルスキャリアー
- 4. Subtype
- a. 日本における分布
- b. B型ウイルスの二重感染
- 5. B型肝炎ウイルスの感染経路とその予防対策
- a. 垂直感染; 母子感染
- 1) 母子感染の実際
- 2) 母子感染の予防
- 3) 誤解による不幸な実例
- b. 水平感染
- 1) 水平感染にはどのようなルートがあるか
- 2) 注射針による感染
- i) 注射針事故に対する対策
- ii) 患者がHB(+) であることを周知徹底させる
- iii) HBの結果がおくれる場合はどうするか
- iv) ワクチンは併用する
- v) HBIG投与後再事故をおこしたらどうするか
- vi) 患者の危険度に差があるか
- vii) 劇症肝炎の患者の血液は一層危険か
- viii) 採血の際の注意
- ix) 針の捨て方, キャップをつけるべきか
- x) 針はそのままフタ付き容器に捨てる
- xi) 手を使わずにキャップをつける方法
- xii) 翼状針はどうするか
- xiii) 点滴セットはどうするか
- xiv) ゴミの中の注射針
- xv) HBIG投与後は潜伏期が長い
- 3) メスなどの刃
- 4) 血を浴びる
- 5) 薬物常用の静注
- 6) 予防接種
- 7) 咬傷
- 8) 歯ブラシ
- 9) いわゆる鍼(ハリ)
- 10) 輸血
- 11) 性交渉
- a) 海外旅行によるB型肝炎
- b) Subtypeによる輸入肝炎の証明
- 12) 夫婦間感染
- a) ハネムーン肝炎
- b) 夫婦間の"自然"ワクチン
- 13) 原因不明の感染の例
- 6. HBウイルスキャリアーは無用な不安を抱くな-その指導と対策-
- 1) 他人への感染をどう防ぐか
- a) キャリアーは自分の不摂生でなったのではない
- b) 誤った知識による悲劇の実例
- c) HBキャリアーは必ず専門知識をもった人に相談すべきである
- d) キャリアーの日常生活の注意
- e) ワクチンへの不安
- f) 未婚女性のウイルスキャリアーはどう注意したら良いか
- g) 未婚男性のウイルスキャリアーはどう注意したら良いか
- h) ワクチン投与の仕方
- i) キスだけでも感染するか
- 2) 肝炎になる人とならない人
- a) HBs抗原陽性でHBe抗原陽性, 血液生化学が正常の人
- b) HBs抗原陽性でHBe抗体陽性, 血液生化学が正常の人
- 3) 肝障害をおこしたらどうするか
- a) 一過性にGOT, GPTの上る場合
- b) GOT, GPTの上昇が持続的の場合
- c) 肝硬変の場合
- 4) キャリアークリニックでは何を検査し, どう指導するか
- 7. 病院内の感染予防対策
- 1) 消毒法
- 2) 患者への対策
- 3) ガラス, リネン類の滅菌, 消毒
- 4) 手術器械類の滅菌, 消毒
- 5) 無影燈, 手術台, 床, 壁などの消毒
- 6) 病棟, 外来における消毒
- 7) 透析機器はディスポーザブルに
- 8) 内視鏡の消毒
- 9) なるべくディスポに
- 8. 病院内職員に対する感染予防対策
- 1) B型肝炎医療機関内感染予防体制
- 2) 医療機関内勤務職員への対策
- 3) B型肝炎の予防
- 4) HBキャリアーは医療に従事できるか
- 9. 家庭内での感染予防
- 10. 一般職場での感染予防
- 11. 急性B型肝炎の要点と患者の生活
- 1) 症候の要点
- 2) 検査所見の要点
- 3) 診断の要点
- 4) 成人の急性B型肝炎は慢性肝炎になるのか
- 5) 初感染かキャリアーからの発症か
- 6) 治療
- 7) 予後
- 8) 患者の生活
- 12. 劇症肝炎の要点
- 1) 疾患の要点
- 2) 症候の要点
- 3) 検査所見の要点
- 4) 治療
- 13. 亜急性肝炎の要点
- 1) 疾患の要点
- 2) 症候の要点
- 3) 検査所見の要点
- 4) 治療
- 5) 予後
- 14. 慢性肝炎の要点と患者の生活
- 1) 疾患の要点
- 2) 症候の要点
- 3) 検査所見の要点
- 4) 治療
- a) 肝臓用剤
- b) ステロイド投与
- c) インターフェロン
- d) Ara-A
- 5) 予後
- 6) 患者の生活
- a) 入院, 安静, 勤務, スポーツ
- b) アルコール, タバコ, 他の薬剤
- c) 食事療法
- 1. 蛋白質
- 2. 脂肪
- 3. 炭水化物
- 4. ビタミン, ミネラル, 線維
- 5. カロリー
- d) 精神面への対応
- 1. 自覚症状がなくても甘くみてはいけない
- 2. ヤケドのひきつれとともに長生きする
- 3. 将来の見通しを伝える
- 15. 肝硬変, 肝癌の要点と患者の生活
- 1) 疾患の要点
- 2) 症候の要点
- 3) 検査所見の要点
- 4) 治療
- a) 肝硬変代償性の場合の治療
- b) 肝硬変非代償性の場合の治療
- c) 肝癌の治療
- 5) 予後
- 6) 精神面への対応
- 索引
- 奥付